ピッコマ『小説の中の悪女皇帝になった』第38話 ネタバレ&感想

第38話 ネタバレ

「こんなにも良い天気だなんてスチェータも陛下のご訪問を歓迎しているようですね」

「お前の言葉はいつ聞いても気分がいい」

「感じたことを正直に申し上げただけですが喜んでいただけて恐縮です」

「まったく謙虚な男だ。では行くぞ」

「はい!ところで本日は陛下お一人ですか?」

「面倒だから置いてきた。私の傍にはお前がいる。あのような奴らは必要ないだろう」

「もちろんです。誠心誠意お仕えします」

「頼むぞ。あいつらは私のやること全てに口を挟むからな」

(二人をずっと付き添わせるのも放蕩でわがままな皇帝のイメージとは違うからね。それに【二人】には他にお願いしたこともあるし)

ユリア
ユリア

(男爵を城から遠ざけたほうがやりやすいでしょうね。調査も終わる頃だから)

「・・・・・・」

(昨日は村人を苦しめたらしいけど・・・予想していたより・・・いや予想以上にひどい男だったわ)

******

【回想】

「彼らは本当にクズです!」

監視から戻ったフェリックスが怒る。

ユリア
ユリア

(せいぜい村人を脅迫する程度だと思っていた)

しかし、フェリックスの監視した結果によると男爵の命令を受けて村に出向いた彼の執事は村人を人質にしたり暴力を振るったそうだ。

「陛下のご命令さえいただければボクが懲らしめます!」

(もちろんそうしてほしいのはやまやまだけど・・・ひとまず男爵の執事だけ少し痛い目に遭わせるように言ったつもりが・・・)

今朝、スチェータ男爵がげっそりしていた。

(一睡もできてない顔だったわね)

******

~回想終了~

「道がキレイだな」

「偉大なる陛下のご視察の噂を聞きつけた村人が道をキレイに片付けました」

「そうなのか!」

「それも全て自発的にやったことです。スチェータはこんなにも陛下を尊敬しております」

「なんと素晴らしい!」

(クズの皇帝のセリフが自然に出るようになったわね・・・)

馬車が通ると村人たちが声を上げて讃えた。

「皇帝陛下万歳!」

「陛下!」

ユリア
ユリア

(みんなああやって讃えてるけど・・・まったく声に力がない・・・)

(上司に歌に感情のない拍手を送った時の私みたいだわ。いやそれよりもひどいわね。ここの村人は生活を脅かされているもの)

「まだまだ整ってない村でお恥ずかしい限りです」

「いやいや十分だ。こんなにも素晴らしい領民が大勢いるではないか」

その時、馬車をドンドンと叩く村人がいた。

「陛下!陛下!」

それを騎士が捕える。

スチェータ男爵は無言だった。

「なんだ?あの者は」

「欲深い者です」

「欲深いだと?」

(それはあんたのことでしょ?)

「いくら良い思いをさせても自分に都合のいいことだけを覚える・・・そういう類の者です。飢え死にしそうだったところを助けてやったのですが・・・」

「ほお、恩知らずな者だな。罰を下した方がいいだろうか」

「いえ!このような些細なことまで気にされる必要はありません!私の力不足でご心配をおかけして申し訳ございません!」

「とんでもない!恥を知らないのはあの者だからな!」

「恐れ多いお言葉でございます」

ユリア
ユリア

(嘆願書を送ったのは彼なのかしら)

(他の村人は言いなりだったのに彼だけが出てきたくらいだもの・・・嘆願書を送ってきたのもそうだけど・・・)

「それより。いよいよ明日は舞踏会ですね」

「ああ、そうだな。お前が見せてくれたものには全て満足している。舞踏会も楽しみにしているぞ」

「陛下に楽しんでいただけるよう全力を尽くして準備いたしました!」

「・・・・・・エンビタ伯爵領地にいる貴族をほとんど招待したらしいな」

「ええ」

ユリア
ユリア

「ようやくエンビタ伯爵の顔が拝めるな」

第38話 感想

フェリックスが懲らしめるために何をしたのか微妙に気になりますね。

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