ピッコマ『小説の中の悪女皇帝になった』第25話 ネタバレ&感想

第25話 ネタバレ

『俺がいいこと教えてやるよ』

『俺たちは言われた通りやっただけだ!』

『【まともな王】に仕えた方がいいぜ』

『本当の罪人は俺らじゃねぇ!あの若い男なんだ!』

【・・・どうか戻ることも思い出すこともありませんように・・・】

ユリアは捕えた男たちの言葉や街ですれ違った女の言葉に悩まされていた。

(やることがどんどん増えていくのは気のせいかしら。まぁ・・・フェーズ公爵が消えたところで何かが急に変わるわけではないからね・・・

軽い気持ちで出かけたイースターの祭りであんな連中に出くわすとは・・・クビになったことを他人に八つ当たりするのが悪い。それに・・・後ろ盾があるからあんなことができたんでしょうね。)

ユリア
ユリア

(新しい王とか言ってたし。他国から狙われているのかしら)

(ユリアに敗北した国の王族かもしれないし。逃げたイターンの国王や他の王族の可能性だってある。

ユリアはみんなの反対を押し切ってでも敗戦国の王族を殺さなかった)

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【回想】

「陛下・・・!敗戦国の主を生かしたことは歴史上前例がありません!」

「リスクがあるのはわかっている。だが私はあの者たちを受け入れたい。私の器が小さいとでも言いたいのか!?王族であっても降伏する者は生かしてやる!」と本来のユリアが昔に宣言していた。

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(はぁ・・・本当に格好良くてすごいとは思うけど・・・おかげで何倍も苦労することになったのは気のせいじゃないよね・・・?)とユリアが思う。

「どうしよう・・・今は逃げた王族を優先して調査すべきなんだが手がかりが少なすぎる」

ユリア
ユリア

(少ない手がかりで追跡すれば降伏した王族を刺激することになるだろう)

(押さえつけることはできるがそれだけじゃ国を保てない。武力によって創られた国には限界がくる。今は彼らを無駄に刺激してはいけない。

もう少し慎重に動かないと・・・時間をかけて彼らを手なずければ徐々に和解するだろう。それが本来のユリアと私の望みでもあるからね

私は彼女ではないけど、できるだけ彼女の理想を叶えてあげたい。それが彼女の体を乗っ取ったことに対する最低限の礼儀だから。

・・・今後が心配だな)

「さて裁判で溜まった仕事に取り掛かろう」

コンコン

「早朝からお疲れ様でした」

「伯爵、当然のことをしているだけだ。それより余計なことに首を突っ込んだと言わないのか?」

「むしろよかったと思いました」

「そうなのか?」

「陛下が自ら見せしめをすることで軽く思っていた者も少しは控えることになるでしょう」

ユリア
ユリア

(自ら仕事を増やしてしまった・・・)

「先日、フェーズ公爵の件で心を入れ替えた者もいますがそうでない者の方がずっと多いようです」

スッと紙を差し出した。

「・・・・・・」

「嘆願書です」

(誰がこんなものを・・・?利子が高すぎて返せない・・・?)

【嘆願書】

皇帝陛下へ

切実なお願いがございます。フェーズ公爵の処刑の件は聞いております。陛下を公正な判断ができる方だと見込んで筆を取りました。

「・・・ふむ・・・スチェーテという地域は?」

「現在、スチェータ男爵が管理しているところです。彼はエンビダ伯爵の家臣です。また、そのエンビダ伯爵は本来ナスラン王国の貴族でして爵位を守るためフェーズ公爵にコネを使ったそうです」

「先日の裁判では実刑をまぬがれたのか?」

「ええ、エンビダ伯爵はランチェア出身ではないということからフェーズ公爵のほうで遠ざけていたそうです。

彼らもまた爵位さえ守れればと思っておりそれ以上は近づかなかったのでしょう」

(大体わかったわ。帝国が統合され貴族たちは皇帝に上っ面だけの忠誠を誓ったが自分の主だと思う者は少なかった。

だから領地を回収されることだけは阻止したかったはずだし、フェーズ公爵に媚を売って爵位を守ったのでしょうね。)

ユリア
ユリア

(自分の権利を奪われたくないがために集まった国々)

「フェーズ公爵に縋りつき自分の権利を守った者の方が多いだろ?」

「ええ、そうです」

「この嘆願書が提出されたのは今が収穫の時期だからか」

「ええ」

「なら、この件は私が出向いた方が良さそうだな」

「陛下がですか?」

ユリア
ユリア

「そのために私のところへ持ってきたんだろ?」

第25話 感想

多忙な体に乗り移ってしまったようですね。問題が山積みのようです。

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