第5話 ネタバレ
「本当にそれだけか?」
「う・・・嘘よ!早く本当のことを言いなさい!」
「大公閣下に嘘を申し上げるはずがございません!どうか信じてください!!」
その言葉を聞いたメイド達がヒソヒソと話し出した。
「そんな理由で100回も打たれたの?」
「お嬢様のお世話が大変なのは事実じゃない」
「呆れてものも言えないな。コゼットのメイドがそんなにも目障りだったのか?」
「お父様誤解です!理由は分からないけどみんなが私を陥れようと——」
バチン
父が頬を叩く。
「一体どこまで・・・どこまで私を失望させる気だ!」
「お・・・お父様・・・」
「そう呼ぶな・・・虫唾が走る。1ヵ月間、離れで謹慎しなさい。そして当分の間私の前に現れない方がいいだろう」
******
「お父様が寛大なお方で良かったわね」
「実は私・・・見たかったの。あなたがミナと同じように罰を受ける姿を・・・1カ月の謹慎だなんて残念だわ」
「あなたの仕業でしょ!?」
「あら・・・腹が立ってしょうがないみたいね。殴ってもいいのよ?もっと窮地に追い込まれたいなら」
******
コゼットと父が歩く姿をキイラが窓から眺めていた。
コゼット「お父様今日は忙しくないんですか?」
突然、父がこっちを見上げてくる。しかし、それも一瞬の出来事だった。
コゼット「お父様、庭園に行きましょう」
(大丈夫・・・精霊士の力を証明できたら、あの女を追い出すことができる。そしたらきっとお父様も・・・私を認めてくれるはず。全てを元通りに戻すのよ!)
(だから早く)
(早く)
(早く)
(早く!)
(早く発言して・・・!!)
コゼットよりも先に——
強く望んだキイラに精霊の力が反応する。
喜ぶキイラ。
しかし
「お父様見てください。ついに精霊を扱えるようになりました!」
キイラが見たものは幻で実際に発言したのはコゼットの方だった。
「私の誕生日にベアトリーチェと交感できて本当に嬉しいです」
「公女様おめでとうございます」
「ど・・・どうして・・・あなたなの・・・?」
「あのニセモノを今すぐ牢獄に入れましょう!」
「公女に成りすまし権力を振るった罪を問うのです!」
「18年間も我々を騙していたなんて邪悪な魔族に違いない!!」
「魔族を呼んでこの地を壊滅させる策略だったのでしょう!」
「逃げる前に今すぐ捕らえろ!!」
キイラが父を見上げる。父は眉をひそめ唇を噛んでいた。
その後、私は・・・災いを招く罪人として死刑宣告を受けた。
そう・・・そうやって全てが終わった
はずだったが・・・
金髪に青い目の男が魔法を使い何かが起こった。
ズドオオオオン
ドカン
目が覚めるキイラ。
「うっ・・・あっ!」
首に電気がはしり苦しむキイラ。
「何事ですか!?キイラお嬢様!」
メイドが部屋に入り、
首をおさえベッドから涙目で起き上がるキイラ。
第5話 感想
死んだはずですが生き返ったようですね。