
第6話 ネタバレ
「え・・・?」
ど・・・どうなっているの?まさか、あれは夢だったの?

(でも首を斬られた時のあの感触は・・・絶対、夢なわけがない!私は確かにあの時死んだ・・・ってことは死後の世界に来ちゃったようね)
「お嬢様?」
「ロゼ!あなたも私と一緒に殺されたの!?」
「え?」
「殺された?私が・・・ですか?」
「だってロゼも死後の世界にいるじゃない!」
「悪い夢でも見たのですか?ジークお坊ちゃまのお誕生日の準備でお疲れのようですね」
「ジークお坊ちゃま・・・?」
「まさかジークも死んじゃったの!?どうして?あの子は何の関係もないじゃない!」
「お・・・お嬢様!」
「ジーク!」
キイラがベッドから抜け出し走り出した。

(ダメ・・・!ジークあなただけは死じゃダメ!)
******
【回想】
「一体どういうこと?お父様が姉さんの潔白を信じてくださるはずだって言ってたじゃん。いつまでそんなところにいるつもりなの?なんとか言ってくれよ!!」
「・・・帰りなさい。ここにいたら、あなたも危険な目に遭うかもしれないわ」
「一緒に逃げよう。このままじゃ殺されちゃうよ」
「捕まったら・・・あなたまで罪人になってしまう・・・帰りなさいあなたの居場所はここじゃないわ」
ジークが鉄格子を叩く。
「僕はあんな腐った奴らとは一瞬たりとも一緒にいたくないんだ!・・・明日また来るからそれまでよく考えておいて」
******
~回想終了~
「ジーク!ジーク!!」
ここにいるみんなも死んじゃったの?関係のない人ばかりだけど・・・

お父様はなぜこの人たちまで殺したんだろう
「・・・姉さん?そんなに慌ててどうしたの?」
「あなたがここにいると聞いたからよ」
「え?ここにいるに決まってるでしょ。それよりこんな姿をお父様に見られたら——」
「お父様?ここって・・・死後の世界じゃなかったの?」
「?」
「完全に寝ぼけてるな・・・姉さんを早く寝室にお連れしなさい」
「はい、まずはお靴をお持ちします」
「キイラお嬢様どうされたのですか?」
「どこか具合が悪いのでは」
みんな私が知ってるメイドたちだけど私の記憶よりも少し若い気がする
「ジーク今日は何月何日?」
「8月13日だよ。1295年8月13日」

(私が18歳になった年だ!まさか私・・・過去に戻っちゃったの?)
だとしたら一体誰が・・・どうやってこんなことを・・・?他の人も過去に戻る前の出来事を覚えているのかな?。私・・・本当に過去に戻っちゃったの?
「姉さん!さっきからぼーっとしてどうしたの?」
「わ・・・悪い夢を見たからかな・・・」
「悪い夢?どんな夢だったの?」
「私が死ぬ夢・・・あまりにも生々しくて本当にここが死後の世界だと思っちゃった。あなたも死んで死後の世界に来ちゃったんじゃないかって・・・」
「死後の世界?姉さんそんなの信じるタイプだったっけ?ただの夢だし気にすることないよ」
「そうですよ夢は現実の反対だって言うので!」
「そうね。みんなありがとう。ジーク朝食まだでしょ?一緒に食べましょう」
「本当?わーい!」
「すぐご用意いたします」
「あっでも・・・ゆっくり食べれないかもね。姉さんもうすぐお父様に挨拶に行く時間だから・・・」
「あ・・・」
毎朝、綺麗におめかししてお父様に挨拶に伺うのが私の日常だった。ホントバカみたい・・・一度も温かい眼差しを送ってくれない冷たい人に執着するなんて・・・
(本当に過去に戻ったのなら・・・私にもう一度新しい人生が与えられたのなら・・・私を愛してくれない人なんかに執着したくない!そしてその人に愛されるための無駄な労力と時間を私を大切に思ってくれる人たちに注ぎたい)

「お父様への挨拶は・・・もうやめることにしたわ」
******
「大公閣下!死刑はあまりにも過酷な処分です!公女様がわざと騙していたとは思えません!!」
副団長のジョゼフが訴える。
しかし、その他大勢の者がキイラの死を望んでいた。
「殺せ!」
「殺すんだ!」
「お父様・・・!」
死刑台に首をかけたキイラが泣き叫ぶ。
ピシャアン
雷がなる夜
キイラの父、大公がうなされて目が覚める。
第6話 感想
父もキイラと同じく過去の記憶があるのか気になりますね。