第17話 ネタバレ
「ではご案内いたします。あっ、お待ちください。レラジエ様失礼ですが・・・
そのネックレスは置いて行かれた方がよろしいかと思われます」
「・・・本当に失礼ですね!初対面の男性にアクセサリーについてどうこう言われたくありません」
「・・・・・・では、こうお話すれば理解していただけますでしょうか。ゲシュト様がお遺しになったネックレスはつけられない方がいいと思います」
「・・・祖父を知ってるのですか?」
「はい」
「あなた・・・何者?」
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一方、ジンジャーは
「あなたの傷とか・・・もうバッカみたい!はずかしっ!!小説の中のレラジエは二人の距離が縮まってからあのセリフを言ってたのに。距離が縮まるどころか知り合って二日であんなキモいこと言っちゃうとか・・・」
(でも・・・あの笑顔は眩しかった。作りものじゃない本当の笑顔)
「恥ずかしい思いをするのは嫌だけどあの笑顔はまた見たいな・・・」
(イザナは今頃、何してるだろ)
ジンジャーが部屋でもの思いに浸っていると、母が扉をノックして入ってきた。
「ジンジャーいる?ミケルセン公爵からそろそろ結婚式の日取りを決めようと連絡があったわ」
「け・・・結婚!!」
「婚約してからかなり経つじゃないそろそろお話があってもおかしくないわ」
(最悪・・・婚約を破棄するの忘れてた!)
「あ・・・実は・・・突然こんなこと言ってごめんだけど・・・私キキなんかと結婚したくない!」
ジンジャーが言うと母は「あらまぁ・・・心変わりしたのね?」と尋ねた。
「もっと早く相談しなくてごめん・・・」
「・・・・・・」
母がジンジャーの手を包み「何か事情があったんでしょう?私はジンジャーが出した答えを信じてるわ。キキ公子に非があるに間違いないもの」と話す。
「結婚というのは人生ですごく大事なことよ。ママはいつもジンジャーの味方だからね」
(・・・ママ
怒られると思ったのにすごく心強い・・・)
「公爵にどうお話するかは少し考えてみましょう」
「それは私に任せて婚約するって言い出したのも婚約破棄するって言い出したのも私だから」
(そうよね話が出た今公爵に会いに行かなきゃ後回しにしてちゃダメ)
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「ジンジャー久しぶりだね」
「長い間ご挨拶に参らずすいません」
「気にすることはない。キキに会いに来たのではなさそうだが・・・私に何か用かい?話してみなさい。私は回りくどいのが嫌いでね」
「では単刀直入に申し上げます。
キキとの婚約をなかったことにしたいのです!」
「・・・婚約をなかったことに?理由は?」
「それも単刀直入に申し上げます。私はこれ以上キキの浮気に耐えられません」
「また何かと思えばジンジャー婚約は遊びではないのだぞ。そのようなくだらない理由で婚約を破棄されては困る。婚約とは一族と一族の間の約束事まして私は公爵だ!簡単になかったことにできるわけがないだろう!それに浮気しない男なんて探すほうが難しい!時が経てば落ち着く問題だ過剰に反応するのはよしてくれ」
(何言ってるのこの人?)
「もし時間が経っても浮気癖が直らなければ?私の人生はどうなるのですか?」
(私に我慢しろって言ってるの?)
「それはそのときに考えればいいことだ。それくらいの理由で婚約を破棄しようだなんてまったく呆れるよ」
「・・・公爵様がなんとおっしゃいましても私は必ずこの婚約を破棄します」
「できるものならやってみなさい。おまえよりもずっと目上の人が私に命令するのならわかるが絶対におまえの意志では破棄などできない」
(クソみたいな人間ね。地位を利用するなんて。・・・待って?)
「地位の高い人?公爵様より地位の高い人が命令するのなら承諾していただけるということですね?」
「その通り」
「後になって話を変えたりしないでくださいね」
「いいだろう」
「では私はもう失礼します」
(愚かな小娘・・・おまえの思い通りになるわけがない)
(よくも鼻で笑ったわね?今に見てなさい!私にだってあなたには想像もできないようなコネがあるんだから!)
第17話 感想
ラキシャンに祖父が遺してくれたネックレスをつけていくのは避けるよう忠告されましたが果たしてレラジエは忠告を受け入れたのか気になります。
また、キースの父もなかなかの性格でしたね。イザナがジンジャーの頼みを聞き入れたら、腰をぬかすほど驚きそうですwww