第16話 ネタバレ
手紙を受け取って部屋を出て行ったはずのジェシーがお茶を新しく入れるか尋ねてきた。「私は呼んでないけど?」とアリアは話すが、「お手紙書かれるのに時間が掛かると思ったので新しくお茶のご用意をしようかと・・・」とジェシーは言う。
「手紙はさっき渡したじゃ・・・あれ?」アリアは何故かペンを持っておりジェシーに渡したはずの手紙は目の前にあった。どうなっているの?と思うがアリアは「はやく届けてちょうだい」とジェシーに言う。「ですが・・・」と困った様子のジェシー。
アリアは紙が5枚あることに気づく。
(私の勘違い・・・?でも・・・)
「手紙がないとお渡しできません・・・」と話すジェシーにアリアは「わかったわ」と言い手紙を書く。
書き終わった手紙を受け取り部屋を出ていくジェシー。ちょっと疲れているようね休もうかしら・・・そうでないとこんな錯覚なんて起こらないはずと思ったアリアはベッドに横になる。
少しだけ寝ようかなと思っていたアリアだったが医者を呼ぶか心配されるほどに睡眠をとる。起きたばかりのアリアはジェシーが運んできた飲み物を飲み、少し疲れていたみたいと話してコップを返す。
「何度か起こしたのですけど・・・まったく起きる気配がありませんでしたよ」
「医者を呼ぶほどじゃないから心配しないで」
甘いものを持ってくるか尋ねるジェシーに断りまたベッドに横になった。アリアはチェストに置いていた砂時計を見つめ、どうしてこんなに眠いんだろう・・・と考える。なんとなく砂時計をひっくり返すアリア。
「何度か起こしたのですけど・・・まったく起きる気配がありませんでしたよ」
アリアはジェシーの声に驚き振り返る。「大丈夫ですか?顔色が・・・」と心配するジェシーに「甘いものはいらないって言ったじゃない」とアリアは言うが「まだお食事の途中かと思いました おさげしますか?」と尋ねるジェシー。
飲んだばかりの飲み物がたっぷりと置いてあった。錯覚かと思ったけど・・・なんか・・・過去に戻っている気がする 待って 過去に・・・?
砂時計を手に取るアリアはジェシーに微笑む。
「私・・・神様から愛されているみたい」
(私を過去に戻したのはこの砂時計だったのね!)
なんども試した結果、砂時計の原理がわかった。一日一回砂時計をひっくり返すと過去に戻れる。戻れるのはたったの5分前だけど、でも失敗を巻き戻すには充分な時間だ。それとこれが使えるのは私だけ。
ホワイト子爵家のセリーヌ先生が屋敷にきていた。アリアが楽しそうにフフっと笑っていたので「なにかいいことでもありましたか?」と尋ねた。「とってもいいことがあったんです」こたえるアリアに「良かったではありませんかぜひ私にも教えてほしいですね」とセリーヌは言う。
「そうさせていただきますね」ニコっと微笑むアリアは「年老いたキツネがいてね」と続けて話す。
「あら・・・ペットを飼っていらっしゃるんですね?」
「その姿が面白くて私まで笑っちゃうんです」
「私も一度見てみたいですね・・・」
「あそこにいますよ」と鏡があるところをすすめるアリア。「なにもいませんが・・・」とセリーヌは言うが「近くならよ~く見えると思います。それからそのキツネはいつもいつも息子の話を出して・・・イライラするんです。女性を顔で判断する息子をどうするつもりなのかしら・・・」と話はじめ雲行きがだんだん怪しくなる。
「こんなにもお優しいお嬢様の気分を悪くさせるなんて・・・だれかしら~」とぼけるセリーヌに「わざとらしいわね気づいてないフリのつもり?」と言いアリアはクスッと笑った。
(つまらないしやめよっと こんなことで使っても無駄ね)
アリアは砂時計をひっくり返し時間を戻すとセリーヌに「先生のレッスンはいつも楽しいです」とニコっと笑った。
(それから砂時計を使うと必ず疲労で長時間の睡眠が必要となる。もしかしたら寿命が縮まっているかもしれない。寿命が縮まったとしてもこのチャンスは逃せないすべて利用するのよ。私がほしいものを手にいれるために・・・)
笑顔でミエールに水をぶっかけたり、ミエールのスカートの裾を踏んでみては砂時計をひっくり返すアリア。
つまらない日常に少しは楽しみがないと
アリアはオスカーからの手紙はまだかジェシーに尋ねるが、「2週間まえに渡してからなにも・・・」とジェシーは言う。睨むアリアにジェシーは「下で待ってみます!」と部屋から逃げて行った。
アリアがジョンに尋ねると「試験期間で忙しくお返事をいただけませんでした」と報告する。「もういいわ明日まで休んでいて」とアリアが言うと泣いて喜ぶジョン。
(受けとってはくれたのね返される可能性もあったからひとまず安心ね徐々に仲良くなればいいわ それとも砂時計を使って気持ちを私に向けさせる?返事が待ち遠しいわ)
待ちに待ったオスカーからの手紙が届いた。お返しの感謝の言葉と会って話がしたいので日時を決めてほしいとあった。
内容がシンプルすぎる・・・プレゼントを返却する感じではなさそうねきっとミエールがいるから距離をおきたいとか言ってくるかも・・・そうはさせないわ!
アリアはジェシーにレター用紙とペンを持ってくるように話す。オスカーへ返事を書くアリアを見てジェシーは思う。
(今はまだ手紙のことは私しか知らない・・・ミエールお嬢様もそのうちお気づきになると思うけど心の優しいかただからきっと大丈夫・・・)
返事の手紙を書き終えアリアはジェシーに手紙を渡す。
「なるべくはやく届けてほしいわ」と笑顔で言う。
「わかりました・・・」とかえすジェシーだったが・・・なんだかいやな予感が・・・と思った。
第16話 感想
一回きりのパターンかと思っていましたが題名の通りに何度も時間を戻す話だったとは・・・悪女らしい?いじめっ子のアリアでした。持たせてはいけない人に持たせた感じです。