第48話 ネタバレ
アース「顔を上げてください」
アリア「ですが・・・」
「今まで通りに接していただけませんか?」
(私としたことが・・・だってものすごく怪しかったんだもん!)
「僕が誤解を招くようなことをしたせいで・・・」
(そこはわかってるのね!)
「お嬢様を無礼な方だと思ったことは一度もありませんよむしろ」
「?」
「魅力的に感じていました」
アースがウインクしながら言う。
(何言ってるのこの人・・・そんなこと言われても困るんだけど!)
「この状況でよくそのような冗談が言えますね・・・」
「ハハ、そういうところですよ。身分は気にせずに接してください今までのように」
(そんなの無理よ!)
「それでは僕はこの辺で失礼します」
「ですが・・・」
「しばらくの間は首都にいるのでまた会えますよ。今日はこの後に用事があるので手紙を送りますね。次にお会いした時はたくさんお話しましょう」
アリアの手をとりアースが口付けをする。
「はい・・・」
帰りの馬車でアリアはアースにキスされた手を片手で包み物思いにふける。
******
数日後ピノヌア・ルイから事業計画書が届きボブーン男爵にピノヌアの事業に投資することを伝えてもらった。
(だって皇室がサポートしているんだもの投資者Aが皇室と関われる絶好のチャンスじゃない!でもそこには一つ問題が・・・アースに正体を明かすタイミングがわからない・・・
このままではなんだか彼を騙しているような気持ちになってしまう)
「アリアあなたもドレスを合わせたほうがいいんじゃない?」と母がすすめた。
「あっ、私は用意してあります」
「あらそう?いつの間に?」
(しかもサラとお揃いなの!見た目はシンプルだけどサラが選んでくれたから完璧ね!)
「2人は仲がいいものね~心配してたのよ」
ミエール「えっ・・・?」
「ミエールは何度か見かけたことがあるわよね?侯爵の婚約者はアリアの家庭教師だったじゃない!」
伯爵「えっ・・・?アリアの・・・」
「アリアお姉様の」
「「家庭教師!?」」
「そうですとても素晴らしい先生でした」
「アリアのことを妹のように可愛がってくれたのよ~姉妹かと思ったわ!」
「「・・・・・・」」
******
数時間後
伯爵「アリア~!侯爵にプレゼントを渡したいんだが侯爵の好みを教えてくれないか?出張が多くてなかなか気にかけてあげられなくてすまなかったな!侯爵にお会いできるのはアリアのおかげだよ!」
「はあ・・・侯爵の好みを私に聞かないでください・・・」
「代わりにサラお嬢様に聞いてくれないか?」
「先生は結婚の準備で忙しいと言ってました」
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「はあ」
(本当に図々しいんだから!)
(あの日からずっとこう・・・何1つ協力してあげないけどね)
「お嬢様お手紙が届きました」
「アース様からです」
【手紙】
お久しぶりです。アリアお嬢様、日増しに寒さが身に沁みるようになりましたがいかがお過ごしでしょうか・・・
(こんなに改まって・・・私たちは恋人同士でもないものね)
(それでもこの手紙を読んで心が温まった不思議ね・・・これもアースの力なのかしら?)
******
アリアたちは侯爵邸に向かうためおめかしをしていた。
「ネックレスとてもお似合いですね」
「こんなにも似合う方がいらっしゃるなんて!お嬢様さすがです!」
「そうかしら?」
(あまり目立つ格好はしたくなかったんだけどネックレスが似合いすぎて困っちゃうわ)
「お嬢様にピッタリです!」
(アースはセンスがあるのね)
馬車の中でアリアを見たミエールは眉をひそめる。
ミエール(眩しい・・・)
伯爵「アリアには感心したよ」
「私の自慢の娘ですから」
******
「アリア!」
「サラ!」
「待ってたわ~」
「お越しいただきありがとうございます」
「お久しぶりですビンセント侯爵。お2人にプレゼントをお持ちしました」
鳥が二羽仲良く寄り添う置物を渡す。【2人の幸せを祈って・・・】と彫られていた。
「私たちがいただいてもよろしいんですか?」
「こんなに高価なものを・・・」
(2人に渡すために奮発したのよ・・・)
「大好きな先生が結婚されるので特別な物をプレゼントしたかったんです受け取っていただけますか?」
サラはアリアの言葉にキュンときて「とっても気に入りました!」と喜ぶ。
伯爵「お久しぶりですビンセント侯爵」
「お越しいただきありがとうございます」
ミエール「ご結婚あめでとうございます」
サラ「ありがとうございます」
「サラお嬢様は情熱のある方なんですね」
「ありが・・・」
「アリアお姉様の成長する姿を見て驚きました。私も侯爵夫人を見習いたいと思います」
「・・・・・・」
「よろしければ今度お茶でもいかがですか?」
「そうですね・・・時間が合えば是非」
(アリアを見下してる気が・・・)
(あの時もそう・・・ミエールお嬢様のこういった態度がアリアを傷つけているのかもしれない・・・)
サラがグッと堪える姿に侯爵が気づく。
「ごゆっくりどうぞ私はあちらに・・・」
伯爵「ありがとうございます」
ミエール「?」
「どこか具合が悪いのですか?」と侯爵がサラを心配する。
「少し緊張してしまって・・・」
「何かあれば言ってくださいね」
「ありがとうございます」
(アリアお嬢様にも素敵な人が現れますように・・・)
******
「とてもお美しい!なぜもっと早く出会えなかったんだ・・・あと10歳若ければ・・・」
(ついに社交界で紹介される日がきた・・・)
(以前はみんな私を避けてチャラ男しか寄ってこなかったのに・・・)
「アリアお嬢様は婚約者がいらっしゃるんですか?」
「まだ若いのでゆっくり探していこうと思ってます」と伯爵が答える。
「僕と・・・」
「いや僕と!」
(この感じいつぶりかしら?あれ?アース?)
アリアは開かれたドアの向こうで通路を歩くアースの姿を見かけ追いかけた。
母「アリア?恥ずかしかったようね」
「そんなところも可愛いですね~」
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(この辺りに行ったように見えたけど私の見間違いかしら?)
「すぐに帰る予定だったのですが・・・お久しぶりですお嬢様」
アースが上着をアリアにかけてきた。
第48話 感想
サラがアリアの強い味方になってくれそうな感じですね。そしてアースとの距離も近く?なった感じです。この2人何話でくっつくのかな?