第26話 ネタバレ
「はぁ~よく寝た・・・・・・ここじゃドキドキして眠れないと思ったのに自分の家みたいに爆睡しちゃった・・・しかもすっごくいい夢みたし。きゃ~ッ!リアルな夢だったな~!!」
「ジンジャー様ミケルセン公爵様が到着されました」
(ついにこのときがきた)
乱れた髪、パジャマ=誰が見ても寝起き
「いいわ完璧!」
******
「陛下、お元気でしたか」
「お陰様で公爵は?」
「陛下が即位されてから情勢も安定いたしましたし領地の人々は安心して暮らしているようです。今年は温暖なので豊作も期待できます」
「それはよかった」
(それより・・・王だからと若造がこんな時間からなんの用だ?近況を聞くためだけではないはずだ・・・)
コンコンと扉を叩く音がした後ジンジャーが部屋に入ってきた。
「陛下~♡おはようござ・・・あらっ!ミケルセン公爵様!?」
「お・・・おまえは・・・!ジンジャー・トルテ!?どうしてこんな朝早くに宮殿に・・・?」
(ま・・・まさか昨夜陛下と?)
「あ~昨日ここに泊まったんです」
(どうだ驚いたか!おたくが言ってた『目上の人』と私がこんな仲だとは思ってなかったはずよ)
「お・・・おまえ・・・!婚約者がいる女がなんて軽率な!陛下の前で無礼だぞ!服も着替えないで!!おまえに関するひどい噂は本当だったようだ。いや噂よりもひどい」
「・・・・・・公爵様の方こそ陛下の前でひどすぎます」
(たしかに私のやってることは間違ってるだけどそれじゃおたくの息子はどうなのよ?)
「息子さんの過ちは正当化するくせにどうして私に・・・!」
「やめなさい。聞いていられない」とイザナが言う。
「申し訳ございませんこのような子だとは知らずうちの息子と婚約させてしまい陛下に見苦しいところをお見せしてしまいました」
「このような子・・・だらしがないと言いたいのか?」
「その通りでございます陛下は長い間外界との交わりをご存じないかもしれませんがジンジャー・トルテは社交界でもよくない噂が絶えません」
(黙って聞いてりゃ好き勝手言いやがって!)
「そんなに気に入らないのであればその婚約破棄してしまえばいいではないか」
「・・・はい?」
「よくない噂が絶えない女と息子を婚約させる必要がないだろう」
(ナイスイザナ!)
「へ・・・陛下・・・それが・・・」
「ミケルセン公爵かえってよかった俺は公爵が今非難している生姜・・・いやジンジャー・トルテに興味があるんだそのバカげた婚約を今すぐ白紙に戻してもらえないだろうか」
「ミケルセン公爵かえってよかった俺は公爵が今非難している生姜・・・いやジンジャー・トルテに興味があるんだ。
そのバカげた婚約を今すぐ白紙に戻してもらえないだろうか」
(信じられない・・・私に興味があるなんて!今の聞き間違いじゃないよね?)
「ま・・・またまた~!」
「公爵?どう思う?」
「・・・・・・」
「何も言わないのなら同意ということでいいだろうか?」
「そ・・・それは・・・」
イザナはジンジャーにウインクする。
気付いたジンジャーは鼓動を高鳴らせていた。
(イザナ陛下バンザイ!あんな完璧なウインクははじめて見たわ・・・!)
「・・・陛下、何をおっしゃっているのか理解できません。陛下とジンジャー・トルテは釣り合いません」
(こいつら何を企んでいるんだ?婚約を解消すれば一族の評判が下がるだけでなく侯爵一族の財産を横取りできなくなってしまう!
ジンジャーあいつ、ずる賢い女だとは知っていたがこんな風に私の邪魔をしてくるとは・・・!)
「・・・・・・俺が誰に興味を持とうが公爵には関係ない。たとえ相手が公爵が軽蔑している女だとしても」
(あいつ!心の中で私を軽蔑してたのね?陛下の前じゃ何も言えないから心の中であれこれ言ってんでしょ)
「・・・陛下、申し訳ございません私が生意気なことを言いました。」
「ではジンジャー・トルテと公爵令息の婚約はなかったということで」
「・・・・・・」
「異議があるのなら婚約を解消できない明確な理由を述べるように。そこまで軽蔑している女を嫁に迎えなければいけない理由を俺にもわかりやすく」
******
「陛下すごいです!公爵が悔しそうだったな~私が言いたかったことすべておっしゃってくださったのでスッキリしました!」
「俺は俺が公爵に言いたかったことを言ったのみ王室の次に権力を持つ一族だが傲慢な一面があるようだ」
じ~っと見つめジンジャーは尋ねる。「ところで・・・陛下・・・さっき・・・私に興味があるとおっしゃったのは」
(どういう意味で・・・ですか?)
第26話 感想
イザナの協力でミケルセンの子息との婚約破棄ができそうな感じですね。ジンジャーがイザナに興味があると言ったことで意味を尋ねようとしていますがそっけない答えしか返ってこない気もしました。