第23話 ネタバレ
(なんでソルレアがベルック宮殿の前にいるわけ!?わたしが想定してたシナリオじゃん!!)
エウレディアンを連れだすことに成功したエレニカだったがソルレアを発見。2人は木陰に隠れたが声をあげそうになったエレニカを止めるエウレディアン。
「面倒なことになったな
(お父様がわたしを置いてソルレアのところに行っちゃったらどうしよう)
ぎゅっとエウレディアンの手を掴むエレニカは、鋭く睨むエウレディアンの顔を見上げてなんかお父様の様子が変・・・婚約するかも知れない人を普通あんな目で見るのかな?
あっちはソルレアの他に誰もいないはずなんだけど・・・一体何を見てるんだろう?てゆーかソルレアが何してるか気になると思ったエレニカはエウレディアンの腕の中でじたばたするが・・・無駄な抵抗に終わった。
(そもそもソルレアがここにいること自体怪しすぎるけど・・・どう考えても標的はわたしだ)
考え事をしていたエレニカの耳元で「姫」と小声で呼びかけるエウレディアンに頬を染めドキドキするエレニカ。
「今日は私とバリシャドを見て回らないか?」
エウレディアンの誘いに少し顔色が青いエレニカは正直あの女がいないところならどこでも構わないですっ!と思った。
ソルレアに「ここは陛下が部外者の立ち入りを禁じられた区域です」とフェリック補佐官は声をかける。「あらそうなんですか?私が軽率でしたごめんなさい」ととぼけたソルレア。
(へえ・・・陛下がそんなことを・・・少しの魔力にも耐えられない脆弱な小娘をどこで拾って来られたのかしら しかも魔力まで遮断しちゃうなんて・・・そんなことをしても長くは持たないと思うけどね)
あの時も警戒心をむき出しにされてたし・・・あの小娘のせいで私が見捨てられちゃったら困るから念のために手を打っておこうかしらと思ったソルレア。指をならすと後ろ側にまわしていた手からヒュッと何かが飛んで行く。
(エウレディアン・ベルゴット・・・最も強力で純粋な神聖力を持つ男あなたと結婚できる女はこの私だけよ)
フェリック補佐官は陛下がベルゴット宮殿でお待ちだと言う。その言葉に噓つきと暗く微笑むソルレア。時間を秒単位で管理している男が約束の時間まで10分も残っているのに私を待っているはずがない私を騙そうとしても無駄よ。
「ところで私がここにいると陛下から聞いたのですか?」
ソルレアの問いかけにビクッと一度立ち止まったフェリックは「いえここは禁じられた区域だということをご存じないようだったのでお伝えした方が良いと私が判断しました」と話した。
やっぱり何も感じられないわねと思うソルレア。神聖力と魔力この2つは破壊し合える唯一の力なのだが不思議なことに互いの力を認知できないだから今日に至るまで無理なく共存できた。
(ここに陛下の神聖力が及んでいても私には感じられないし私の魔力も陛下には感じられないはず だとしたら・・・私の陛下は一体どこに隠れていらっしゃるのかしら?)
黒い靄が宮殿に渦を巻いていた。
ソルレアに恨みでも買ったのか尋ねるエウレディアン。エレニカは横目にずらしてこの前の仮病とか?こっちの世界の最も強力な黒幕が根に持つタイプだったなんて知らなかったからねと思う。
「一体何を企んでいるのだ」
呆れてこめかみに触れるエウレディアン。
「いや別に企んでなんか・・・わたしはただ陛下を1日だけ監禁しようとしただけです!」
エレニカのとんでもない発言に半目のエウレディアン。
「姫ではなくソルレア・エルラドのことだ だが今の発言もなかなか興味深いな」
すみませんと謝るエレニカはあーもー!わたしのばかぁぁ!と思った。
エウレディアンの顔を見て一体何をあんなに考えてるんだろう?とちらっと見つめるエレニカに「今度はまた何をするつもりだ?」と問いかけたエウレディアンはふっと笑う。変に緊張するエレニカ。
(今のもソルレアのことだよね・・・?)
第23話 感想
今回のストーリーではエウレディアンが「今日は私とバリシャドを見て回らないか?」とエレニカに尋ねるシーンがかっこよかったですね。おすすめのシーンです。