第33話 ネタバレ
眠っているイザナを発見したジンジャーは思わず手がのびる。しかし、すぐに目を覚ましたイザナに取り押さえられてしまった。
「へ・・・陛下・・・」
「・・・・・・生姜」
「ではなくジンジャーです」
「驚いたじゃないか」
「ごめんなさい私はただ・・・」
寝起きのイザナを見つめる。
「?」
(・・・・・・それとない色っぽさ。数日後前に誰かがそれを追い求めていたような・・・誰だっけ・・・わかんないや・・・)
イザナにメロメロなジンジャーは顔がにやけていた。それを無言で見つめるイザナ。
「・・・なんですか?」
「身の危険を感じた・・・」
「陛下ぁ!」
胸元を両手で隠すイザナに真っ赤な顔で怒った。
コンコンッ
「陛下アトランタ侯爵がお見えです」
(アトランタ侯爵?・・・レラジエのお父さん!?)
驚いているとイザナに腕を引かれた。
「えっ・・・?」
「生姜令嬢、突然で悪いが力を貸してくれ」
「はい?」
「俺の隣で横になっていてくれないか?」
「はい・・・そういうことでしたら・・・って・・・はい?よ・・・横に!?」
至近距離で思わぬ言葉に戸惑うジンジャー。
(こんな突然口説かれるなんて!)
「少しでいいんだ早くこっちへ」
寝そべるイザナが布団に誘う。
(えっなんなの?そんなこと言えば私がはいっ!仰せの通りに~!なんて言うと思って・・・・・・るとは私のことよく知ってるわね)
「少しの間こうしていてくれ」
(キャーッ!あぁ・・・心臓が破裂しそう!)
「入れ」
「陛下前にお話したことの件で・・・」
「悪いが今は困る」
「・・・はい?」
「見ての通り・・・取り込み中で」
(・・・・・・!)
(と・・・取り込み中ってまさか・・・私とこうしてるので忙しいってこと!?)
「・・・申し訳ございませんまた後ほど参ります」
「わかった」
「フゥ・・・生姜令嬢もう出てきていいぞ」
(あの・・・もっとこうしていてもいいのですが・・・あ・・・ま・・・待って!こんな展開は・・・いや期待してた展開なんだけど!長いまつげにきめ細かい肌・・・近くで見ると目が痛くなりそうなほどきれい私よりもずっと・・・はぁ・・・私生きる資格ないかも)
「それなら死ぬの?」
(あっそうだったこいつ心が読めるんだった・・・っていうのも読まれてしまった・・・?)
「えっ・・・?こいつ?俺のこと?」
「ハハッ・・・私そんなこと考えてました?」
「なんで目をそらすんだ?」
「陛下!お肌きれいすぎ」
「話もそらすし」
「では私・・・そろそろ起きま・・・」
ジンジャーが起きようとするがイザナに引き寄せられてしまった。
「えっ!」
(!!)
「な・・・なんですか?」
「俺も生姜令嬢の顔を鑑賞しようと思って。生きる価値があるかどうか」
「・・・・・・」
「なんで目をつぶるんだ?」
「・・・近すぎて」
真っ赤な顔を隠すジンジャー。イザナはパチッとデコピンをする。
「痛っ・・・」
「生姜令嬢は充分自身を持っていいと思うよ?」
(ホントに・・・?)
ガチャッ
「ここにいらっしゃたのですか」
突然ハメルがドアを開けた。
「あっ・・・!」
第33話 感想
レラジエの父が何しに来たのか気になりますね。そしてハメルはノックをしようよwww