ピッコマ『ある継母のメルヘン』第30話 ネタバレ&感想

第30話 ネタバレ

【シュリーの過去】

「再婚なさいブリテンの仲介人がいい縁談を持って来たわ」と母が言う。

「何を・・・仰っているのですか・・・?」

「先に言っておくけれど侯爵家の妻のような地位ではないわよ。そもそもお前がこの家に入って暮らせていること自体が奇跡なんだから。不釣り合いに運の良い娘だと思っていたら結婚してたった2年で未亡人になるなんてまったく滑稽だこと。

とにかくブリテン近郊の領地をもつ裕福な男爵よ性格はお前が適当に合わせてやればいいお前が望むのであれば首都に家を用意してやることもできると、とても積極的よ。でも私が思うに・・・」

シュリー
シュリー

「ヨハネスが残した意志があります。ジェレミーが成年になり結婚式を挙げた後、当主権を譲り受けることができるようになるまで家を守ってくれと。その義務を果たすまでは私はここから去りません」

「な・・・まだそんなことを言っているの!誰のおかげでこの家に入れたと思っているの?お前のような田舎娘に侯爵家の主人など務まるわけがないでしょう!その上 何も持たずにこの家を追い出される時、年まで食っていたら目も当てられやしないわよ!

婚期が過ぎた未亡人など誰も欲しがらない!急がなければいけないということがなぜ分からないの!」

シュリー
シュリー

「・・・・・・お引き取りください!!もう帰ってください」

「私の言う通りにしてお前の人生が悪いようになってしまったことがあったかしら?黄金色の屋根の下で雨に濡れる心配もなく眠りにつけるのは誰のおかげなのか毎日温かい食事が用意されて羽のように柔らかなドレスを着られるのは?

お前の腕に他人の家のみすぼらしい針仕事の代わりに人生の安楽を抱かせてやったのはこの私だというのにまた来るわ」

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「——それで夫人の契約は愛人として動いてほしい・・・というお話ですね?」

「演技をするのは母の前でだけです。社交界に顔を出したり交際を続けているように見せかけるのです『次の相手』を見つけたという確信さえ与えれば良いのですから」とシュリーは男に言う。

「——確かに私は他の貴族より裕福ですが爵位がないので大層な口実も必要ないお母上のお気に召すように動くのに相応しい相手ではありますね」

「そして時間を稼いでいる間にこの家の中での私の地位を確固たるものにします。」

「そのためにはその柔らかな気性を捨てて冷徹にならざるを得ないのでは?」

「関係ありません」

「まあ・・・いいでしょう。私の損になることは何もありませんから。ただし夫人も私が皇帝陛下に謁見できるよう手を尽くしてくださるという約束は必ず守っていただきますよ」

「私にできるのは小さな機会を作ってさしあげることだけです。爵位の授与は皇室の権限しかし陛下にお目にかかることができたからと言ってあなたの望むとおりになるとは限りません」

「機会だけで充分ですよ。その後のことは自分で何とかしますから。ああ帰る前にもう1つ訊きたいことがありました。もちろん恋人としてまた会うことにはなるでしょうが——」

「・・・・・・訊きたいこととは?」

「夫人は相変わらず首都の話題の中心です。侯爵の遺言が公開された今はよりいっそう人々は夫人がどれだけ強欲なのかについて絶えず噂をしています。富、名誉こうして実際に話すとあなたはそんなものには興味がないようですね。

それならばお母上に従ってここを去ってしまえばよいではありませんか契約愛人というわが身を削るような方法を選ぶ必要もない結局は他人でしょう。ノイヴァンシュタイン家のためにあなたがそこまでする理由とは何なのですか?

シュリー
シュリー

(理由、私が悪あがきを続ける理由。私がこの場所にいる理由。どうして何も答えられないのだろうか)

******

【現在】

「2人を中へ」

「!」「それでは急いで窓のないお部屋をご用意いたします」

「いいえこの場所へお連れしてちょうだい」とシュリーは言う。

「いい家ね。情もなくルーカスを追い返したという話を聞いたわ。自分の夫が死んだことも知らせないような薄情な娘だものね。でもまさかこの私まで冷遇することはないだろうと思ったのよ」

「当然ですわお母様。お座りください。どうやら積もる話があるようですので」

シュリー
シュリー

(今なら答えを知ることができるかもしれない)

第30話 感想

早くのノラか子供たちの誰かが助けに入ってくれると良いのに・・・やはり過去にあった問題事は起きるようですね。

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