第22話 ネタバレ
「ここだ今回でもう二度目だ。魔法使いの予言どおり空から灰が降り注いだらしい。灰の正体については皇室の研究員たちが調べているところだ。もしかしたらモンスターの死体かもしれないな」と陛下は言う。
皇太子「別にこれといった被害はなかったでしょうモンスターの縄張り争いとかじゃないんですか?」
カイロス「人間やモンスターに関する現象なら調べることはできますがもしも自然現象だとしたら僕の能力ではどうにもできません」
「私はこの奇妙な現象が人間の仕業ではないかと思っているだから公爵にも来てもらったのだ。セレニア・ホーウィンが最初に現れた山はその後たった一日で湖に変わったらしいじゃないか。どうも彼女がこの国に来てからこのような奇怪現象が起こり始めたようだ。あの女から目を離すな」
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「大丈夫?」
「ええ頭痛はだいぶおさまったんですがまだ震えが・・・」
(そっか・・・私がここに来てずっと怯えてたようにこの人も見知らぬ世界にいきなり落とされてずっと不安な思いをしてきたんだ。ちょっとお節介かしら・・・)
「大丈夫よラン。大丈夫よ、きっと元の世界に戻れるわ」
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「それがどうしてセレニアのせいなんですか?」
「気をつけておいて損することはないだろう」
「セレニアだったら常にうちの屋敷で見張っています」
「どうだ?何か思い当たることは・・・」
「剣術と体術に関してはかなりの能力を身につけています。彼女に蹴られて3メートル以上飛ばされたこともあります・・・」とカイロスは友だち自慢をする。
「いやいやここは自慢するところじゃないから。それにセレニアは俺たちの友だちですから信頼できますよ父さん!」
「男と女の間に友だちなんてあるもんか。最近の若者は・・・ドウェロ卿、君は婚約者がいるんじゃなかったかな?婚約者を蔑ろにして・・・
そんなんじゃ婚約を破棄されても何も言えないだろう・・・」
「俺の友だちに変なこと言わないでくださいよ~こう見えてもドウェロ公爵は婚約者のことをすでに名前で呼んでるんですから!」
「そうです心の中では堂々とバレリーと呼んでます」
「え?普段は心の中でだけ名前で呼んでるのか?」
「それじゃあ堂々としてるとは言えないな。そんなに気が小さくてどうするんだそこは男らしく『お前』と呼ぶべきだろう・・・」
「いやいやそんなことしたらそれこそ嫌われちゃうでしょ!まずは自分のことを『カイロス』と呼んでくれって言ってみろよ!彼女みたいに警戒心の強い人はそういう経験はないはずだから新鮮に思えて心を開いてくれるかもしれないぞ」
「彼女が僕の名前を・・・」
「そうだなまずはそこからだ。名前を呼べば親しみを覚え親しみを覚えれば自然と手も握るようになる。そしてその次の段階へと続いていくものだ」
「そうそう!まずは名前を呼ぶんだよ。そこからだな!大丈夫だよ絶対受け入れてくれるって!」
「彼女が・・・名前を・・・」
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「男女の関係を進展させるためには段階を踏んでいくべきだと皇帝陛下が仰った」
「あぁ、そうなんですか~」
(今日は一日が死ぬほど長い。婚約式の予行練習の途中で倒れて。次元移動者と決着をつけに行ったら、その胸の内を聞かされついお節介を焼いてしまい。やっと休めると思ったのに)
(今度は公爵の恋愛相談か・・・)
「今日は君の額にキスしようとしたりしてすまなかった」
「・・・は??」
「真似だけだったとしても段階というものを考えずに軽率な行動だった。そのせいで君はショックを受けて倒れたんだ」
「いえ・・・頭をぶつけたからなんですけど?」
第22話 感想
セレニアを単なる保護していたわけではないようですね。カイロスは皇太子と陛下から色々助言されてきたようですが上手くいくのかな?