第18話 ネタバレ
「おぉ!これはこれは皇太子殿下 今日は公爵殿下は婚約式の予行練習でお忙しいと思いますが・・・」
執事がエドウィンに言う。
「あ!今日はカイロスに会いに来たんじゃないんだ。セレニアはどこにいる?」
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セレニアとエドウィンが向かい合って座る。
「え?剣を教えてほしい?突然どういうこと・・・?」
「そのままの意味だよ。カイロスにも教えてるじゃないかだから俺にも・・・」
「あなたにはセンスがないでしょ!子どもの頃やめたんじゃなかったの?」
「・・・・・・でも君みたいな素晴らしい師匠に教えてもらえれば今よりはうまくなるだろ!」
「もしも本気で言ってるんならもう少し丁寧にお願いするのが普通じゃない?」
「カイロスみたいに?」
「?」
「まぁ、いいや」
エドウィンは椅子から立ち上がると、セレニアの前で片膝をつき礼をする。
「師匠 私に剣を教えていただけませんか?」
「・・・・・・!」
「これでいいか?」
「何かあったの?予言家に何か言われたんでしょう?」
「・・・まぁちょっとな。君には内緒だ」
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一方、バレリーは
「うわぁ・・・ここで式を行うんですか?」
「そうだ式の進行を教える。ここで婚約指輪を交換した後お互いに見つめ合って簡単に」
「?」
「おでこに・・・」
カイロスがバレリーの顔に触れる。バレリーは慌ててカイロスの口を手でふさぐ。
「そこまで!」
「?」
「あんで?(なんで?)」
「式は最小限にするって言ったじゃないですか!指輪の交換までにしましょう!」
「ほおわあえあけにいおうといたおに(今日は真似だけにしようとしたのに)」
「本番もダメです!絶対やめてください!そんなことしたら私死んじゃいますよ!?」
ロックス「ああいうの恋の駆け引きって言うんだろ?」
ビクトール「殿下のこと怒ってたんじゃなかったのか?同じ補佐官なのにお前だけは婚約のこと聞かされてなかったって」
ロックス「ううん別に~その代わり殿下が時間が空き次第予算執行報告書を完成させてくれるって言ったじゃないか!見てろよ!殿下、動きのチェックは済みましたか?さぁ、こちらに来てこのことについてご検討ください!」
補佐官2人がバレリーたちの様子を見て好き勝手に話していたが、ロックスはカイロスを呼ぶ。
「ちょっと行って来る」
カイロスが口を塞いでいたバレリーの手を掴んで離す。
(!!!!????)
衝撃を受けた様子のバレリー。ビクトールはそんなバレリーに
「お疲れでしょう?次は披露宴の練習ですからそれまではお休みいただいて結構です」と声をかけて退出する。
ガクッと床に座り込むバレリーにメイドのエイミーが慌てた。
「おっ お嬢様??どうしたんですか?」
「・・・頭の中を・・・整理しないと」
「え?」
「一人にして」
「で・・・では私がみんなを連れて出て行きますね!」
「ドアの外からちゃんとお守りしています!」
「ゆっくりお休みくださいお嬢様!」
エイミーと騎士も部屋から出て行った。
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バレリーはドキドキしていた。
(何なの?)
食虫植物のように花のような美しさと甘さでハエを誘い込んだ後殺す。これはまさかそういうやつ?とバレリーは考える。
(ううん私のことは傷つけないって言ったじゃない。わざわざそんなウソはつかないでしょう。じゃあやっぱり私を気に入ったってこと?)
(セレニアと結婚したら私を罰ゲームメーカーとしてスカウトするとか?)
「ダメよ二人とも私に期待なんてしないで。そんな体格のいい人にいったい何の罰を与えようっていうの・・・」
「体格って誰の騎士?」
「ううん補佐官のことよ」
「体格のいい補佐官ってロックスのこと?」
「そうそうロックスって言って・・・うわああああっ?!!!」
「熱烈な歓迎感謝します~」
(皇太子!!)
「そんなに大きな口を開けてるとハエが入っちゃうぞ!」と笑う。
(この人いつの間に入って来たんだろう?)
「ノックしたのに聞こえなかったのか?」
(こんなところに何しに来たんだろう?)
「セレニアに会いに来たんだけど城に帰るのがイヤで逃げてるところだったんだよ偶然だな~」
(読心術でもできるの??)
「心を読むんじゃなくて表情を読み取ってるんだビビるなって!それはそうとカイロスが見えないけど?」
「さっき補佐官たちと一緒に出ていって・・・」
「そっかそっか~俺みたいに下の奴らに引っ張って行かれたか!まぁ、おかげで俺にも質問するチャンスができたからよかったって感じ?」
「え・・・?」
「君に聞きたいことがあるんだけど。もしかして予言家と知り合いか?」
第18話 感想
皇太子から予言家と知り合いか聞かれたバレリーですが、皇太子も何か言われたようですね。急に剣を教わりたいとセレニアに頼むとは不吉なことを予言されたのかな・・・?