ピッコマ『ある継母のメルヘン』第23話 ネタバレ&感想

第23話 ネタバレ

シュリー
シュリー

今日のような大きなパーティーではどこかのグループに属する必要があるがそのような場での私の立ち位置はとても曖昧だ。

同じ年頃の既婚者たちは私邸での新婚生活を満喫していたり出産などの関係でパーティーへは参加しておらず相手を見つけるために社交界へ足を踏み入れたばかりの未婚の令嬢たちとは共通の話題を見つけるのが難しい。

だからと言って女性の参加を退ける。男性たちの派閥に交わるわけにも、さらに幼い令嬢たちの集まりに加わるわけにもいかない。だから私が今狙うべきは———

シュリー「バイエルン夫人 ハテンシュタイン夫人皆様ようこそいらっしゃいました。用意したお料理はお口に合いましたでしょうか?」

「もちろんですとも。どの地域出身のシェフなのかこっそり引き抜いてしまいたいほどでしたわ」

「パーティーは主人の嗜好を映す鏡だと言います。私はとても満足しましたが他の皆さんはいかがですか?——・・・私も久しぶりに楽しい夜を過ごしております」

「同感です」

「仰るとおりですバイエルン夫人 皆ノイヴァンシュタイン夫人に感謝して——」

シュリー「皆さんが私の招待に応じてくださったおかげです。ガランとしたホールで1人でパーティーを楽しむことはできません。なのでこんな風に来ていただけて本当に嬉しいのです。今後ともどうぞよろしくお願いいたします」

「もちろんですわ」

「うちの主人と侯爵様は小さな取引をしたことがあるだけでしたのにそれを忘れずに招待してくださって驚きました」

「このように温かく歓迎していただけて感激ですわ・・・」

「ところで少し妙な噂を耳にしまして」

「もう訊くのですか?」

シュリー「妙な噂・・・私に関する話でしょうか?」

「大したことではないのですが、先日サロンで偶然セバスティアン伯爵夫人と会ったのですが悔しくて言葉にならないと涙を流しておられましたの!・・・もちろん彼女の話を全て信じているわけではありませんけど・・・」

「このようなことは何であれ両者の言い分を聞いてみた方がよいですからね」

「・・・何のお話かは分かる気がします。全ては私の未熟さが招いたことでした。皆様もご存知の通りヨハネス・・・私の夫は優しい人でした。

子供たちのこともいつも思いやっていて、そのため彼がいなくなってしまったその穴があまりにも大きくて夫人にお願いしたのです。ここに留まって子供たちの相手をしてやってほしいと。そうすれば子供たちの気持ちももっと早く落ち着くだろうと思ったのです。

しかし、あの方の教育方針はあまりにも厳格でした。私のことを良く思っていらっしゃらないことは分かっていましたがそんな理由で子供たちまで傷つけるのは許されないと思いました。そのため夫人に無礼を働いてしまったのです・・・」

「傷?」

「ほら・・・あなたもご存知でしょセバスティアン夫人の性格。ヴァレンティノ卿も一緒にいらっしゃったみたいだし」

「夫人は何も間違ったことはしてませんね!」

「!」

「私が夫人の立場でも黙っていられなかったと思いますわ。皆さんもそう思うでしょう?」

「もちろん!私だってうちのフントを私以外の他人が叱りつけたりするのは我慢なりませんもの!」

「殿方たちは理解できないようですけど」

「理解できないのではなく興味がないのでしょう」

「興味がないどころではありませんわ!この前 主人が連れて来た剣術の教師だという男がいたんですけど教育だと言いながら子供に手を上げようとしていたんですよ!!あの無頼漢 私が問い詰めたら悪びれもせずに主人から好きなようにしていいと許可を得たと言うではありませんか!

私もう頭にきて!そのまま主人の所へ行ってまた勝手にあんな無頼漢を連れてきたらその顔を引っかき傷だらけにしてやると言ってやったんです!私がそうしていなければきっとうちのフントはさっさと家出してしまっていたはずですわ!」

「とにかく夫人は正しいことをされたのですわ。もう少し融通を利かせて対処していればもっと良かったかもしれませんけど・・・」

「私も少し後悔しているんです。経験も知識もないものですから・・・そこでお願いがあるのですが・・・今後またこのようなことが起こったらより賢明な選択をすることができるように皆様へ相談させていただけないでしょうか?」

「もちろんですわ」

「まだこんなにお若いんですもの・・・」

「育児というのは自分の子でさえ大変なものなのに前妻の子供たちの面倒を見ていらっしゃるのですもの分からないことがあって当然です。いつでもご相談くださいな」

シュリー
シュリー

(これだ私が望んでいた雰囲気、貴婦人たちこそが社交界を動かす力。

未亡人としてノイヴァンシュタイン家の主人の座に就きながら義理の子供たちへ親として義務も果たさなければならない私が腰を低くして気さくに近寄り謙虚な姿勢で貴婦人たちに助言を求める。

棘やプライドという壁を取り払いながら母親が子供を思いやる心を感じられるように。少しくらい愚かで世間知らずに見えたってそれで彼女たちを自分の味方につけることができるならばそれもまた悪くはない。

直接近寄ることが難しい人たちにも貴婦人たちを通して私の評価にある程度は影響を与えられるはず。今日の私の目的はなんとか達成されたみたいね)

「ああそういえば、こんなニュースを聞かれました?」

(ふむ・・・この勢いに任せて・・・)

ドンッ

「キャアアッ!!」

「う・・・上の階で・・・喧嘩が・・・!!助けてください・・・!!」

シュリー
シュリー

(まさか・・・!ジェレミー・・・!!)

第23話 感想

貴夫人たちと上手い関係が築けたかんじのシュリーでしたが、またまたジェレミーの喧嘩が起きた様子ですね。今度は違うご子息を殴ろうとしていましたが大丈夫かな・・・

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