第12話 ネタバレ
(これであんたは秘密を言いふらした心の読めない女・・・これからもイザナに会うときはそのネックレスを必ずつけてよね
そうすればあんたは彼に疑われるから)
「プッ!」と笑うジンジャーに「・・・何がおかしいのよ!?さっきまではあの手この手でこれを奪おうとしていたくせにどうやら状況が変わって不要になったようね?」とレラジエが怒った。
(ったく鋭い女だわ)
「そうよ認めるたしかに私はキキにそのネックレスが欲しいって言ったわ。でもあんたの言う通り必要なくなった。知っての通り私って気まぐれじゃん?」
(何を企んでいるの?単細胞生物の分際で生意気よ!)
「話が通じないようだからもういいわ。これだけは言っておくけど私があなたの言葉を信じることなんてないんだからね!
(あの不満そうな顔はじめて優位に立てて気分いいわ~)
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「ジンジャー!ど・・・どういうつもりなんだ?陛下と踊るなんて!婚約者がここにいるのに!」
(イザナの顔を見た後だからか・・・こいつが石ころみたいに見える)
「キキ・・・まだ私を婚約者だと思ってるなんて驚きなんだけど?」
「ジンジャー僕たちはまだ婚約関係だ」
「放して」
「嫌だ忠告するもう二度とあいつと踊るな」
「偉そうによく言うわねあんたにはそんなこと言う資格はない」
「僕を!!・・・僕を許してくれるって言ったじゃないか・・・」
「それはあんたがネックレスをすり替えてこれたらの話でしょ!いい加減にしないとホントにあんたの父親に言いつけるから。わかったわね?」
(私が同情するとでも思った?浮気した婚約者なんてもう眼中にない)
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「どこにやったっけ~あっあった!幽閉された王子と侯爵令嬢」
「お嬢様おやすみにならないのですか?」
「う~んこの本を早く読み終えたいからなぁ。どこまで読んだっけ・・・」
(必死の抵抗の甲斐あって現実が小説通りにはならなかった・・・次の展開を確認しておかないと)
「そうそうここだ!二人は順調に愛を育み・・・・・・!何この展開!?」
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【小説の内容】
・・・しかし二人の幸せはそう長くは続かなかった。レラジエが赤いネックレスではなくより華やかなネックレスをつけたことが原因だった。
イザナは言葉を失った他の人と同様に彼女の心の声が襲いかかってきたのだ。虚無感そして裏切られた思いに支配され・・・『彼女も他の人と同じだった』その事実を受け入れるのが辛かったイザナは彼女の心が読めない日に必ず赤いネックレスをしていることに気づいた
イザナ「レラそのネックレスはどこで買ったの?」
レラジエ「これですか?きれいでしょう?亡くなった祖父が遺してくれたのです」
「レラのおじいさん・・・?」
「ゲシュト有名な魔法使いでした・・・」
その瞬間イザナは思い出した。赤い髪の大魔法使いゲシュト。子どもの頃あることをきっかけに突然宮殿から姿を消した魔法使い。
(・・・そうだ彼が消えてからこの呪いははじまったんだ)
そしてイザナはこの呪いをかけたのがゲシュトだと気づいたのだった。しかし呪いをかけられた理由は今もわからないまま。自身を地獄に突き落とした者が孫娘を守るために作ったネックレスを見るたびに怒りがこみ上げてきた。
彼女に会うたびにゲシュトの亡霊とタンプル塔での悪夢が蘇った。ところがレラジエはしんな彼の傍から離れようとしなかった。イザナがこれまで苦しめられてきた呪いをかけたのが自身の祖父だったと知り余計に彼の元を去ることができなかったのだ。
彼女が献身的であればあるほどイザナの心はすさんでいきとうとう・・・
「うわぁぁっ!来るなぁぁ!!」
スパッ
殺されたレラジエの顔には微笑みが浮かんでいた。いつか彼に殺されるということを予感しながらも彼の傍から離れることができなかった悲しい愛の結末だった。
レラジエの心の声がイザナに届くことはもうない。
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「なんなのこの小説・・・バッドエンドだったの!?」
第12話 感想
まさかバッドエンドだったとは・・・思いませんでした。せっかくジンジャーが企てた計画もレラジエが別のネックレスをつけてしまって失敗に終わりそうですね。