第49話 ネタバレ
「その理由を確かめてもいいですか?」
「もちろんだ」
カイロスがバレリーの手にキスをする。
2人の距離が近づく時、ドンドンと扉がノックされた。
「侵入者か?」
ドンドン
「・・・様!」
ドンドンドン
「団長様!!」
「危ないかもしれないから先に確認してくる。イズリアルか?」
「そうです!イズリアルです!!何かあったら私が駆けつけると言ったでしょう?ですから雨の中をダッシュで来ましたよ!」
「・・・・・・」
「ビクトール様が急ぎの用だと仰ってました」
「・・・何かあったんですか?」
「これをお伝えするようにと・・・ボルシェイク家から書状が届いたんですが。えーと・・・」
「【地下室でマーシャルが大けがをした】と・・・」
「何ですって!?」
「なんで怪我したんですか?怪我はひどいんですか?どうしてマーシャルが・・・」
「さぁ私も今見たので・・・」
「・・・すぐに馬車の準備をしろ」
「でも・・・この雨の中卸者が来ますかね・・・?」
「雨足はだんだん弱まってきてるし朝になれば止むだろう。ボルシェイク家までの道は平地だから危ないことはない」
「僕が馬車を走らせよう」
******
雨の中馬車が走る。馬車の中にバレリーが1人いた。
魔法を習っていた日々はつらかったけど楽しかった。
【回想】
バレリー「さぁ、これを見て。今はこれしか作れないけどもっと練習して大っきな光を作ってあげるね!ポンッて出てくるから!」
マーシャル「ポン?」
だから魔法をやめた後はもっとつらかった
マーシャル「お姉ちゃま、ポンポンは?」
バレリー「ごめんね。もうそんなのないの。その代わりお姉ちゃまが絵本を読んであげる」
~回想終了~
(先生はものぐさなくせに神経質で魔法の本に埃がたまらない呪文をかけておいたわね・・・
私の頼みじゃなかったらマーシャルもわざわざ地下室に行くことはなかったのに・・)
私のせいで私の不運のせいで・・・家族に何かあったらどうしよう?
キキィーッ!!
「??」
馬車が停まった。
「疲れただろう?僕の手に掴まって・・・ボルシェイク家に到着した」
カイロスが馬車のドアを開けて手をかしてくれた。
******
「え?姉さんにドウェロ公爵様まで・・・」
「マーシャル!!いったい何があったの!?」
「たいしたことじゃないので心配しないでください。姉さんから連絡をもらって魔法の本を探しに行ったら何かが飛んできて手で塞いだら・・・
階段でバランスを崩して・・・軽い火傷なのですぐに治りますよ。それより階段で転んだ時の怪我の方が・・・」
「何が飛んできたの?」
父「私がお前に連絡したのもそのためだ」
「え??」
「今から一緒に地下室に行ってくれないか?」と父が言う。
第49話 感想
バレリーが珍しく積極的でしたね。そしてマーシャルも怪我をしていましたが無事?でした。