第49話 ネタバレ
【ジンジャーside】
「今日はメガネかけてないんですね」
「はい、幸せな日ですので陛下にお会いしない日はメガネをかける必要がございません」
「幸せ・・・な日?ハメルってやっぱり私のことが好きなのかな?デートの練習っていうのもなんだか・・・口実っぽい)
(あの日からイザナがハメルの正体に気づいたんじゃってこと以上に)
『・・・あなたが・・・忘れられません』
(ハメルに言われた言葉が引っかかってた。演技にしては切実だったから。でもハメルは私がイザナを好きだってことを誰よりもよく知ってるはず・・・)
「それよりどこに行きましょうか?」
「えっ?行き先もまだ決まってないんですか?」
「先ほどお話した通りデートをするのははじめてなもので・・・どこに行けばいいのか見当もつきません」
「フゥ・・・仕方ありませんね。わかりました!今日は私が徹底的に教えてあげます」
******
ジンジャーとハメルは街中でアイスを食べ歩いたりカフェで楽しく過ごしたりした。
「フゥ~半日でしたがいろんなところに行けましたね」
「はい楽しめましたし勉強になりました」
(このまま・・・時間が止まってしまえばいいのに)
(ハメル・・・?)
「きゅ・・・休暇はいつまでですか!?急に休みを取ったって聞いてびっくりしたじゃないですか。ブレスレットがなかったから陛下に会うのも不安だったし・・・」
「・・・・・・陛下はもうご存じかもしれませんね・・・」
「ハメルも陛下が気づいてるかもしれないってこと知ってたんですか?」
「はいなんとなく・・・」
(ハメルにも何か事情があるんだろうないい人だから悪意があって正体を隠してるわけじゃないはずだもん)
「いずれ私からお話するつもりです・・・」
(呪いのことを打ち明けるほどハメルを信頼しているイザナは・・・この事実を受け止めることができるかな・・・)
2人は落ち込みシーンとする。
「魔ミングアウトしなきゃですね」
「マ・・・ミングアウト?なんですかそれ?」
「魔法使いだってカミングアウトすることです」
「・・・辞書にも載っている言葉ですか?」
「そんなわけ今私が作りました」
ハメル(・・・・・・)
「プッ!さすがジンジャー様」
「だってなんだか重い空気になっちゃったんだもん」
「私はジンジャー様のそういうところが好きです」
「いつも予測不可能で驚かされますが・・・その場を和ませようというジンジャー様の配慮が感じられます」
「す・・・好きだなんて告白みたいじゃないですか~!褒めすぎですよ!」
赤くなったジンジャーにハメルは
「告白です。私は・・・ジンジャー様を好きになってしまったようです。いえ好きです」と言葉にした。
「ハメル・・・」
ハメルが突然涙をポロッと流した。
「!?」
「え・・・ちょっと!なんで泣くんですか!!」
「告白した瞬間胸が・・・ツンとして勝手に涙が・・・ジンジャー様の前では泣き虫になってしまいます」
(ハメル・・・本当にレラジエじゃなくて私のことが好きなんだ)
(不幸な未来を変えようという努力が自分の感情まで変えてしまったのね)
「ほらほら・・・泣かないで私は泣き虫は嫌いですよ」
ジンジャーがハメルを慰めていると突然ハメルがおでこにキスをしてきた。
(!!!)
「泣き虫で嫌われても・・・私はジンジャー様が好きです」
「・・・・・・」
******
【イザナside】
「ネックレスから祖父の声がするなんて・・・私には何も起きなかったのに」
「俺は物に込められた魔法や魂も読み取ることができるのかもしれない・・・だがこの日記を手に取ってからは何も聞こえなくなってしまった」
(この中に答えがあるのかもしれない)
「協力ありがとう侯爵令嬢。それから悪いがこの日記は俺が持っていくよ王室の機密が記録されているかもしれないからね」
「・・・かしこまりました陛下」
「それでは失礼する」
「お・・・お待ちください!!陛下・・・陛下は私をどうお考えですか?私が陛下をお手伝いする理由に陛下もお気づきのはずです・・・!」
「私は・・・陛下をお慕いしております」
第49話 感想
レラジエがイザナに告白をして終わりましたがジンジャーにとっては危機的状況ですね。