第7話 ネタバレ
(あれは・・・あの顔は!?完全に動揺してますよね!?私の考えが読めなくて動揺してるの?現実が小説の内容と違う展開になるのはこれがはじめて!ホントに私が物語の主人公になれちゃうかも!?
よっしゃ~!宴が終わったら早く帰ってあの小説の続きを読まなきゃだわ幸せになるレラジエの話なんかどうでもよくて途中で読むのをやめたのよね。でもこうなったら予習しとかないと!
ラブストーリーの主人公は私だから!)
(ほらほらどうなの?人の考えが読めない感想は?私が気になって仕方ないんでしょ!?私にハマりなさい!)
目が合ったイザナが動揺していると推測した。調子にのってイザナを見つめ続けるジンジャーだったが(あれ・・・なんで・・・?そんなに衝撃だった?一切 私の方を見てくれない)
(おかしいなぁ・・・小説ではたしか・・・)
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【小説の内容】
イザナは考えを読むことができないレラジエを見つめた。
(どうして私のことを見てくるのかしら?)
(どうして・・・あの女の心は読めないのだろうか?)
(こんなに見られると恥ずかしいわ・・・まるで一目惚れをされたかのよう・・・まさか陛下は本当に私のことを?)
そこで投げかけたのはレラジエが専売特許を持つ・・・意味深な微笑み
(ふっ・・・この微笑みで落ちなかった男はいない)
(!? あの微笑み・・・何かある。やはりあの女俺の事情を知っているようだ)
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(って感じの展開だったはずなんだけど・・・一体どうして・・・私を見てくれないの!?
あなたの秘密を知ってるのはこの私よ!)
手順を間違えたのかな・・・と悩むジンジャー。そこへ母が「ジンジャー!探したじゃない!」と言いイザナの前にジンジャーを連れて行く。
「イザナ陛下 娘をご紹介いたします」
「陛下はじめましてジンジャー・トルテです」
ジンジャーはチラっとイザナを見つめる。(うわぁぁ!こんな間近で拝めるなんて!)
「・・・・・・」
イザナの視線にジンジャーは(噂通りの鋭い目つき!)と思った。
無言だったイザナから「・・・生姜?」と言われる。ジンジャーは(しょう・・・えっ?聞き間違い?)と考えたが、「フフッ健康的ないい名前だね」と微笑むイザナ。
(わぁ・・・やっぱこの人クッソイケメ・・・)
頬を染めて考えるジンジャー。しかし、突然イザナから「生姜」と言われた。
(しょ・・・生姜!?今 生姜っつった?私が呼ばれたくない呼び方第一位のあの生姜!?)
「しょ・・・生姜ではなくジンジャーですイザナ陛下」
ジンジャーが訂正するが、「ジンジャーって生姜だよね・・・?」とイザナが言ってきた。
「まあご冗談がお上手で」と笑うジンジャー。
(こんの野郎喧嘩売ってんのか?こいつもっかい生姜って呼んでみろそんときはその顔を生姜みたいにしてやる!)
「!」
イザナは何かに反応する。
「陛下?どうかなさいましたか?」
「いや・・・生姜みたいな顔がどんな顔なのか気になって・・・」
「生姜みたいな・・・」
(生姜みたいな顔ってのは別に気になるほどのものじゃなくて、ただボッコボコに殴られた顔?)
ジンジャーは子供の頃に生姜と呼んだ子供たちをボコボコに殴った時のことを思い出す。
「ククッ・・・クククッ・・・」
何故か笑いだしたイザナにジンジャーは「陛下?」と呼びかけた。
「その生姜の話すごく印象的だよ」
(生姜の話?今、私・・・生姜の話 声に出してたっけ?
待ってさっきから何かがおかしくない・・・?)
「へ・・・陛下なんのことでしょうか・・・」
ジンジャーはイザナに尋ねようとした時、キイーッと扉が開く音がした。ジンジャーが振り返るとそこにはレラジエがいた。
(レラジエ・・・!フッ・・・今来たってもう遅いわよ主人公はこの私・・・)
しかし、レラジエの首にはあの輝く赤いネックレスがあった。
(ネックレス!?やっぱり何かがおかしい)
第7話 感想
やはり簡単には上手くいかないようですね。レラジエは本物のネックレスを付けてやってきました。それにしても、ジンジャーは本物のネックレスを身につけてると勘違いをして陛下に色々とやらかしてしまったわけですが大丈夫なのでしょうか・・・