ピッコマ『悪党のお父様、私と結婚してください♡』第49話 ネタバレ&感想

第49話 ネタバレ

『何をそんなに悩んでいる?』とラウルス様が尋ねる。

「すごくいい香りですね。レモン・・・いやライム?」

『本当に帰るつもりなのか?』

「ライムティーでございます。お気に召していただいて良かったです」

(正直、お茶はマリアンヌよりスザンヌの方が一枚上手なんだよね~)

『返事もしないつもりか?おーい』

「・・・・・・」

エレニカ
エレニカ

(ただでさえ気が気じゃないのにうるさいわね!)

「知りませんよ!」と小声で言う。

『あの子が欲しいんじゃなかったのか?』

「欲しい?そんなこと言った覚えはないですけど・・・」と小声でかえす。

『私は君が本気だと思っていたのだが・・・』

「!」

エレニカ
エレニカ

「本気・・・だったけど・・・・」

『だったけど?』

「もう頑張る必要がなくなったっていうか・・・」

傍にスザンヌがいた。しかしエレニカは小声を止めラウルス様といつの間にか話していた。そんなエレニカにスザンヌはペコリと頭を下げテラスを出て行く。

『あの子が名前で呼んでくれなかったからか?』

「それもあるし状況的にもそうじゃないですか。わたしが結婚を迫らなくてもお父様があの女と結婚することはないだろうし。問題はわたしの身体ですよ。」

『確かに・・・風が吹いたら飛ばされるタンポポの種のような身体だからな』

「今度はタンポポの種ですか?」

『なかなか似合っているぞ』

「ラウルス様の司祭になるためには5年待たないといけないんですよね?ちょっとだけ下りて来ちゃダメなんですか?」

『それは私が勝手に決められることではない』

「もぉ・・・頑固!」

『ユーデタでもタブー視されていると言ったはずだが?私の独断で地上に足を踏み入れるわけにはいかないんだ』

エレニカ
エレニカ

(・・・生き延びるためには一日でも早くルボブニに帰って5年間神殿に隠れて過ごした方がいいかも)

(ここにいたらあの女のエサになるだけだろうから。それに・・・最初から結婚してもらえるなんて思ってなかったじゃない。

てゆーか殺害の脅威を感じながら生きたくないし。とりあえず身体を張って世紀の結婚を阻止しただけでも偉いっ!

・・・って言いたいところだけど結局また振られたってことよね?」

「・・・もう一度だけ名前で呼んでほしかったなぁ。ああああ頭が痛い」

『もっと勇敢な子だと思っていたのだがあまり粘り強くはないようだな』

(痛いとこ突かないでよ・・・)

「・・・そうですね。自分でもそうだと思ってました」

『何となくあの子の言っていることが本気とは思えないのだが・・・』

「!」

「え?どういう意味ですか?」

『もうちょっとあの子がかき乱されてほしいのだが・・・』

「は・・・?」

(かき乱される?かき乱されてるのはこっちですけど・・・心臓が壊れたみたいに一日に何度もドキドキするし。名前で呼んでくれなかっただけでこんなにショックを受けちゃうなんて・・・)

「一体いつからこうなっちゃったのかな・・・?」

エレニカ
エレニカ

(・・・多分、あの夜明けを過ぎ・・・あの男のベッドで目を覚ました時から・・・)

(・・・一体何を期待していたんだろう)

エレニカは紙に書き頭の中を整理する。

作戦その1 ベルゴットのルボブニ侵略を阻止する。

作戦その2 お姉ちゃんが拉致されるのを阻止する。

「くそぉ!」

(とうの昔に失敗した作戦じゃん!!)

作戦その3 エウレディアンを誘惑して結婚を阻止する。

(これはある程度成功したかも)

作戦その4 ・・・

エウレディアン・ベルゴット

神聖力 人間強壮剤 急速充電器 ぶつかると痛い鉄壁

拒絶されたくは・・・ない

でも妙に優しいところがある男。ひょっとすると最初から・・・

エレニカ
エレニカ

(じゃあ・・・今こうしてドキドキしてる理由は・・・?)

あれから何日も経ってるのに未だにあの男を真っすぐ見れない理由は・・・

「一体なぜ?」

『ククッ、そんなことを紙に書いてどうする?』とラウルス様が尋ねた。

エウレディアン『大切な名前をこんなところに置いて行くのは勿体ないだろう』

エレニカはエウレディアンの言葉を思いだし、書いていた紙をクシャクシャにして投げた。

「あーもー分かんない!!」

『あっ!誰かに読まれたらどうする——』

「こんなことしたって意味ないじゃん!お父様のバカ!なんで混乱させるのよ!!今すぐ執務室に押しかけようかしら・・・」

「・・・・・・」

(頭の中がごちゃごちゃであの日以来夜、あまり眠れないし・・・)

「もう分かんない!とりあえず寝てから考えよう」

『・・・・・・』

エレニカが投げた紙が風に飛ばされテラスの下に落ちていく。

丁度、下にはソルレアがいた。

トンと紙が頭に当たる。

ちらっとソルレアが上を見上げた。

「相変わらず可愛らしいお方ね・・・」

落ちてきた紙を拾いひろげる。書いた文字は適当にペンで消してあった。

「あの男が何を疑っているのかなぜ私を皇城まで呼んだのか見当はつくけど・・・今の状況をどうやって切り抜けるか迷ってた・・・でも意外と簡単に解決できそうね」

ギギギッ

『・・・目障りだ。あの小娘・・・目障りだ!殺してしまえ理由は分からないが胸糞悪い・・・』

「まだ利用価値があるから今殺すのは勿体ないですわ」

『こんなに胸糞悪い気分になった時はいつも問題が発生した・・・』

「あら・・・気のせいですわよ」

『ソルレア・・・急ぎなさい』

ソルレア
ソルレア

(5年かけて緻密に準備したんだから無駄に急いで台無しにするわけにはいかないわ。それに丁度いい取引条件を手に入れたからね)

第49話 感想

エレニカなぜ紙を投げたのか・・・ソルレアの取引に使われそうになっています。取引になりそうなことは書いてないと思うけどな・・・

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