第28話 ネタバレ
『デビルズ』のリーダーに誰にやとわれてPKをおこなったのか尋ねた。
「・・・・・・!」
(なるほど・・・狙いはそこか。しかし・・・もしも教えたら・・・まず吉乃が許さないだろうな・・・金銭も絡んでいるから確実にトラブルが起きるだろう。とはいえ・・・今の状況を打破しないとギルドの存続自体が危なくなってくる・・・)
「・・・先ほどからずっと黙っていますが教えて頂けないということですかね・・・?」
「あっ・・・いえ・・・!その前に少し確認をしたいのですが・・・PKを依頼した人を教えたらその後どうするのですか?」
「それは依頼者が誰かによって違っています。もし力のある相手だとしたら・・・当分は何もするつもりはありません」
(それが『白夜』だとしたら・・・今はまだ我慢するしかない・・・)
「わかりました。それと・・・あの・・・依頼者を教えた場合、俺のギルドへの攻撃は・・・」
「はい すぐやめます」
(くっ・・・!どうすればいい どう動くのが得策だ・・・・・・?)
「・・・分かりました」
******
『じゃあ『白夜』が『デビルズ』にPKを依頼したってことか?』
「ああ」
『はぁ・・・またあいつかよ』
「・・・ん?前にも何かあったのか?」
『以前『月虹の騎士団とトラブったって話をしたことがあるだろ?』
「ああ でもその件はもう解決したって言ってなかったっけ」
『そのトラブった相手の中に『白夜』のギルドマスターもいたんだ・・・そいつ元々『月虹の騎士団』のメンバーだったんだけどそのトラブルが原因でギルドを追い出されてさ。それで自分で新しく作ったギルドが『白夜』なんだけどまたそこでも問題を起こしてるなんて・・・!ただ『白夜は』は実力の高いやつも多いぞどうするつもりなんだ・・・?』
「まだどう動くかは決めていないけれど少なくとも今の俺の能力じゃ何も出来ない・・・まずは強くならないと」
『計画を練りつつレベル上げか・・・』
「ああ・・・必ず決着をつけてやる。あんな最悪な思いをさせられたんだ・・・許すわけにはいかない」
『分かった。その時には必ず俺にも教えてくれよ出来るだけサポートするから。それと話が変わるけどギルドの加入はいつにするんだ?』
「ああ もう大丈夫いつでも入れるよ」
『了解!じゃあ受け入れ準備が出来たら俺からまた連絡するよ』
「オッケー」
******
魔塔図書館の本棚を見ながら、あと二日くらいで終わりそうだな・・・と思う智博。
その頃、『ラグドギア』の運営陣は——
「・・・・・・!チーム長!」
「ん?」
「ク・・・クリアしましたっ!」
「クリア・・・?」
「『智博』です!『智博』が魔塔図書館をクリアしました・・・!」
******
魔塔図書館の全ての本を読んだ智博は『称号』魔塔図書館の征服者を獲得した。また、2ヵ所の図書館を征服したことで『称号』読書家を獲得する。
魔塔図書館の征服者(知恵+100)
(凄い・・・!100も上がるのか。じゃあもう一つの称号は・・・)
読書家(本を読むと経験値を追加で獲得)
(・・・経験値?今までの知恵の経験値とは別ってことか・・・?どれぐらい追加で上がるんだろう。早く次の図書館に行って確認してみないとな・・・)
******
ハドリウム傭兵事務所に行った智博。
「最初はFランクからスタートか・・・条件をクリアはAランク・・・う~ん・・・どのくらいかかるかなぁ」
ハドリウム図書館の利用条件がSランクのギルド所属かAランク以上の傭兵だった。
「あの・・・昇給用の依頼を受けたいです」
「分かりました。こちらの依頼の中から1つ選んでください」
依頼書を確認していた智博は錬金術師のコラへの届け物の依頼を見つけた。
「・・・ん?『コラ』?この名前どこかで・・・・・・あっ!そうかっ!あのクエスト・・・!」
『強靭な体』という特殊クエストを思い出す。それに必要だったのが、錬金術師の『コラ』の特製ポーションを2回飲むことだった。
『錬金術師のコラへの届け物』の依頼を受ける。智博は届け物に必要なものをハドリウムにあるマーケットで買うことにした。
******
「おめでとうございます昇給しましたっ!こちらが傭兵の身分証と今回の報酬になります」
(これで俺も正式に傭兵になったのか。よしっ!早速依頼をもらってこよう)
『錬金術師のコラへの届け物』の報酬を獲得した智博はさっそく報酬だった『コラ』の特製ポーションを飲む。
(見た目は普通のポーションだ・・・)
特殊クエスト『強靱な体』をクリアした智博は『体力』の追加効果を獲得し、体力1当たり生命力がプラスされた。
(生命力がプラス・・・?う~ん・・・何かもっと物理ガードがアップするとか特殊なものだと思ってたのに・・・どのくらいプラスされるんだろう・・・)
(えっ・・・何だこれ・・・!!さっきまで生命力は5万5千くらいだったのに・・・!10万を超えてるっ!!)
依頼書を確認する智博。
(討伐系が多いな・・・アイテムだけでクリア出来るのは昇給の依頼だけか)
『オークの襲撃』依頼を受けることにした。
******
オークを探すついでにモンスターを倒していた智博はパーティーに勧誘する賑やかな場所にきてしまった。
「おい!あの人魔導士だぞ」
「でも毒の魔導士だろ・・・?」
「へぇ~あれが毒の魔導士か・・・!」
「毒の魔法でここまで来るなんて凄いよな・・・」
(う~ん・・・毒魔法はイメージ悪いのか?まぁ・・・いいかどうせパーティーには興味ないし・・・)
「あのっすみません!」
スッと智博の前に女性が現れた。
「こんにちはお久しぶりですね!」
「えっ?あ・・・あの・・・」
「私のこと覚えていますか?」
「・・・はい?」
(だ・・・誰だ!?人違い・・・?)
焦る智博に「あっ・・・そっか覚えていないんですね・・・」ハハ・・・と困った顔で笑う女性。
「えっと・・・以前オーレン図書館でお会いして・・・」
「・・・あっ!」
(あの時の・・・!)
「す・・・すみませんお久しぶりです」
「思い出しました?オーク狩りに来たんですよね?もし良かったらご一緒しませんか?こちらのパーティーにはヒーラーとタンカーがいるのでバランス的にピッタリだと思いますよ」
「えっ・・・」
第28話 感想
デビルズとの衝突は解決しましたが次はレベルアップして白夜との対決ですね。デビルズが楽に倒せたので白夜も智博なら楽に倒せそうな気もしますがwww
その前に可愛い女の子から狩りのお誘いがきたわけですが・・・早くAランクに昇給して図書館に行きたい智博はそのままソロで活動しそうな感じですね。