第27話 ネタバレ
現実の世界で両親とリンゴを智博は食べていた。
「ラグドギアで家族旅行とっても楽しかったわねっ!」
「あぁ 楽しかったな!それにゲームにログインするだけで身支度とか全く必要がなかったのも凄く便利だった」
「そうそれっ!私も楽だったわ~!」
(『デビルズ』の奴らの一件がなかったらもっと楽しめたのに・・・)
「ご馳走様っそれじゃ俺は『ラグドギア』で用があるから部屋に戻るよ」
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『ラグドギア』に接続した智博は、今日はクマの仮面にしてみるかと考えていた。
「なぁ!『白夜』がここの代表ギルドになるって聞いたか?」
「へぇ~やっぱりそうなんだこの前のPK事件を解決したもんね」
「それ以外に裏でゴールドも結構渡していたらしいぞ」と噂になっていた。
(結局代表ギルドになったのか・・・)
「しかもあのPK事件実は『白夜』が以来していたんじゃないかって噂もあるらしい」
「え~本当かなぁ・・・他のギルドの妬みとかでそんな噂が流れてるんじゃないの?」と他のユーザーたちが話していた。
(やっぱりあの時に変だと思った人が結構いるんだな・・・でも幸正の話だと『白夜』は強い奴が多いらしいし・・・『デビルズ』と違って攻撃をしたら俺の犯罪ポイントも上がる・・・それにそもそもまだ確信がない・・・)
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ハドリウムにある『デビルズ』の処点にきた智博はまたまたギルドメンバーに攻撃を仕掛けた。
「うわっ!」「何だこれ・・・!!」
「あ・・・あいつだ!また来たのか!?」
智博はつぎつぎと攻撃した後にその場を去る。
「逃げたぞっ!」「追いかけろ!」
智博は『疑似次元界(デミプレイン)』を使いその場を忽然と離れた。
「なっ・・・消えた!?」「くそっ・・・!!」
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クマの仮面を外して智博は考える。
(あと一カ月ほどやってみるか・・・そのくらいすれば流石に依頼主が誰なのか教えてくれるだろ・・・)
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一方、デビルズ側は
「まただ・・・!またあいつが来て魔法をぶっ放して消えた・・・!!」
机をたたき赤髪の男が悔しがっている。
ユウダイも眉間にしわを寄せ『智博』め・・・!と無言で怒っていた。
「もう10日目だぞっ!?いい加減何とかしないと!あいつのせいでわざと仮面を被る奴も増えた・・・!!くそっ・・・!俺たちのことを馬鹿にしやがって!!」
「俺も状況は分かっているでも情報が足りないだろ?知り合いの情報やに依頼したくてもそもそもの情報が少なすぎて・・・」とユウダイは言う。
そこへ・・・
「ユウダイさん!!『智博』が・・・うわぁっ!!」
ユウダイと赤髪の男が駆け付けると毒の魔法が充満していた。
「早く魔方陣を作動させろっ!」とユウダイがメンバーへ指示を出した。
魔方陣が起動して毒の魔法は打ち消される。逃げる智博に赤髪の男が「おいっ!待ってくれ!なんでこんなことをしてくるんだっ!?理由を教えてくれ!」と追いかけた。しかし智博に追い付くことはできず「くっそぉぉぉ!!」と叫びをあげた。
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(魔法無効化の魔方陣を準備していたとは・・・あいつら・・・流石に色々と対策してきたな。うーん・・・いっそのこと次の段階に進むか)
『智博!今どこにいるんだ?』と通信が入る。
「図書館に向かう途中だけど」
『あぁそっかこの時間帯はよく読書してるもんな・・・とにかく無事そうで安心したけれど・・・『デビルズ』の件ってどうなってるんだ?』
「まだ終わってはいないけれどまぁまぁ順調だよ」
『そうか・・・じゃあギルドへの加入はまだ先になるのか』
「うん もう少しこのままでいくよ」
『分かった・・・後どのくらい掛かりそうなんだ?』
「んー・・・そうだなぁ元々は一カ月くらいの予定だったんだけど思ったより早く終わるかも」
『じゃあ終わったらまた教えてくれ・・・そういえば魔塔図書館の本って後どのくらいで全部読み終えそうなんだ?』
「今のペースだと多分一週間くらいで終わると思う」
『早っ!マジか・・・!!次に行く場所ってもう決めてるのか?』
「一応ハドリウムに行くつもりだよ」
『・・・へっ?おっ・・・お前・・・!『デビルズ』の処点があるのにハドリウムに行くのか!?』
「あぁ あいつらどんな顔するだろうな
それじゃあ俺もう図書館の中にいるし切るよ」
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『ラグドギア』運営陣はその頃——
「水戸『智博』は最近どんな様子だ?」
「今確認をしてみますので少しお待ちください。もうすぐ魔塔図書館にある全ての本を読破しそうです」
「えっ もう・・・?うーん・・・その後また他の図書館に向かうのかな・・・」
「今までの傾向を見ると多分そうでしょうね」
「分かった新しい図書館へ移動したらまた教えてくれ」
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図書館で本を返却した智博は
「ふぅ・・・さて本もたくさん読めたし・・・」
そろそろ行くか・・・!
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『デビルズ』の処点に現れた智博は、ビクッと驚くメンバーの一人に
「そちらのギルドマスターにお話があります」
「え・・・えっと『智博』・・・?」
「はいそうです」
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(昨日で17日・・・きっと今日もまた来るだろう。このままじゃやっとSに上がったギルドランクがAに落ちてしまう。ギルドを抜ける奴も相次いでいるし・・・何とかしないと・・・くそっ・・・せめて話が出来れば・・・)
智博の件で悩んでいたユウダイに「『智博』が・・・話があると言っているのですが・・・」と報告があった。
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仮面を被る智博とユウダイが対面した。
「・・・その時に近くにいた俺の両親も巻き込まれてPKされたからです」
智博から何度も襲撃をされることになった訳を聞いたユウダイ
(くっそれが理由だったのか・・・!)
「それで・・・あなたに聞きたいことがあるのですが・・・
パルディークでのあの大量PK・・・・・・依頼してきた人はどなたですか?」
第27話 感想
二個目の図書館制覇とか凄いですよね。ゲームの中の本に内容が詰まっているところがまたすごいですけど・・・漫画とかもあるのかな?
それにしても、デビルズが悪いのは確かですが何度も襲撃されていると段々と哀れに思えてきますよねwww