第13話 ネタバレ
ジャカールにここに残ってくれるか聞かれたアミーナは・・・
「じゃあ・・・宮殿の外を見てから決めさせて」
【300年前パーズ】
ジブリルに呼ばれ振り向くアミーナ
「今から宮殿の外に行くところなんだけど一緒に来るか?都市の防壁がちゃんと動くか見てみたくて」
「最近よく行くのね?外に出たって魔法のことなんか何もわかってない人しかいないじゃない」
「でも魔法の媒体となる宝石は彼らによって生産されるんだぞ。お前はいつも宮殿の中にばかりいるから・・・」
「私はやめておくわ議長殿に任された術式を完成させなきゃならないし」
アミーナが「ジブリル一人で・・・」と言い顔を上げるとそこにはジブリルが消えてしまっていた。
「ジブリル?」
【現在】
悪夢で目を覚ますアミーナ。
女中のトルラに街に降りるしたくを手伝ってもらう。「すごく長いのね」とアミーナが羽織ったものをみてトルラに尋ねた。「最近は見かけない様式ですが故人のものなので仕方ありません。お気に召さないかもしれませんが司令官殿がお供するとおっしゃっているので・・・」
(市内くらい一人でも行けるのに見せたいものがあるって言ってたわね一体なにかしら?)
【パーズ広場】
「すごい人ね!」街がガヤガヤと人であふれる光景にアミーナは話す。「帝国の国土の半分は砂漠だから物資を運ぶには必ずパーズを通らなければならないんだ。それに久しぶりの大雨を皆祝っているのだろう」とジャカールは言う。
「これがお前の救った都市だよ」
「・・・別に救うつもりはなかったけどね」
「結果的に救ったことに変わりはない」
市場が建物の中にあるとキョロキョロ街を見るアミーナに「はぐれないように気を付けろ」とジャカールは話す。何よ子供扱いしちゃってと思うアミーナは「そんなに心配なら手を繋ぐか腕でも組ませてよ」ブツブツ言うと「いいのか?」と返事がかえってきてはっと驚くアミーナだったが「お好きにどうぞ」と言った。
「それじゃ遠慮なく」とアミーナの手をガシっと繋ぐジャカール。はっそういえばあの時も男の人の手を握ったんだった・・・!その上抱きしめられた!(第5話参照)と少し取り乱すアミーナ。
チラッとジャカールを見てこの人は気にもしてなさそう・・・と思った。
キラキラと輝く宝石を売店で見つけ立ち止まるアミーナ。後ろから人がきていたが気付かずにいるアミーナをジャカールが引き寄せる。
「やはり一人にさせるのは危険だな」
「そ・・・そう思うならもっとしっかり握っててよね・・・」
アミーナの照れ隠しの言葉を律義に聞いて手をぎゅっと握ってきた。アミーナはドキドキと少し緊張する様子だった。
食事処に行き出されたものを食べるアミーナに「口に合うか?」ジャカールは尋ねる。「悪くないわねでも何で甘いものばかりなの?」と聞くと「・・・女中は皆こういうものを好んでいたが?」とジャカールは言う。
「あなたの知ってる女性って女中しかいないでしょ?」
「なぜそう思うのかわからないがそんなことはない」
「ほんとに?じゃあどういう女性に会ってきたの?」
「サリーなら以前お前も会っただろ」とジャカールが言うので、ん?と思うアミーナだったが気にせずジャカールは言う。「それに近衛隊長をはじめテス宮殿首脳部の半分ほどが女性だ」
何か問題でも?と様子なジャカールに、ひぃ・・・さすが王族・・・この顔で大したもんだわ人のこと言えないけどとアミーナの異性友達のジブリルを思い浮かべる。
「そういえば市場は宝石売りばかりだったけど第2の都市なのに随分華やかなのね」
「ここは宮殿前の広場だからだ郊外に出ればそうでもない」
「じゃあ郊外では野菜やお肉も売ってるの?」
「それはそうだが俺が言いたいのは・・・」2人が話していると
「妖精だー!!」
大きな叫び声が聞こえ「橋の向こうの新市街地だ!!」「エノキアの奴らが暮らすところに出たぞ!」「こんな都市にまで妖精が?」「58番の区画ならここまで来ないんじゃないかしら」「その前に治安隊が何とかしてくれるわよ」「あそこら辺は昔から治安も悪かったし・・・」ザワザワするなかジャカールは席をたつ。
「噂の場所に向かうの?」とアミーナはジャカールの後ろを追いかける。
「悪いがここで待っていてくれないか?直接確かめたいんだ」
「治安隊が出動したのに?」
「彼らに命令を下すのは俺の役目だ」
「なら私も行く!願いだってあと2個残ってるじゃない!!」
新市街地まで2人で馬に乗り向かう。「あんなところに人が!」壁に寄りかかり座り込む人をアミーナが発見する。そこには妖精もいた。ジャカールが馬から降りて妖精に武器を投げつけると妖精は立ち止まり2人の方へ振り向く。
「チェルケスを安全なところへ連れて行ってくれ馬は妖精を怖がるんだ」とジャカールに頼まれたアミーナは馬をひきその場を離れた。
(どうして誰もいないの?治安隊はいつになったら到着するのよ!?)
「ここよ!」
開いた扉から声が聞こえ驚くアミーナの手を誰かが引っ張り中へと連れて行く。
「あなたは確か・・・西宮殿にいた・・・?」
「・・・プリマベーラ!?」
そこには、花冠を付けた女性のプリマベーラがいた。
第13話 感想
妖精退治に向かった先でプリマベーラとあったわけですがこの件にナディールが関わっているのか怪しいですね。