第40話 ネタバレ
(・・・昨日、眠れなかった一睡も!ベッドに入るまでかばんを忘れたことに気づかないなんて!・・・イザナに中を見られてたらどうしよ。イザナに渡そうと思ってたものだけど・・・何も知らないイザナがあのネックレスを見たら私を泥棒だと思うに違いない!
はぁ・・・私のバカイザナに夢中になってあんな大事なものを忘れてくるなんて・・・)
(・・・でも)
『生姜令嬢と一緒なら塔に入っても平気かもしれない』
(あんなこと言われたらそりゃ舞い上がって忘れ物もするでしょ!)
「ネックレスを見られちゃってても今日会って説明すれば大丈夫だよね?それより重要なのは・・・」
(デートの準備!)
******
「はい・・・?お・・・お嬢様がお・・・お料理を・・・ですか?」
「うん久しぶりに腕によりをかけてみよっかな」
「で・・・では私どもは外でお待ちしております!」
「がんばってくださいお嬢様!!」
パタッ!
「露骨に不安がるとかひどいんだけど私ってそんなに下手そう?フンッ!私にだって料理くらいできるもんね!」
ジンジャーは普通に料理をし始めた。
「今日のメニューサンドイッチの出来上がり~!」
(フゥ料理なんて久しぶりだから疲れちゃった。いい感じにできたかも~イザナがおいしいって言ってくれたらいいな)
「ジンジャー」
「ママ!」
「ジンジャーが厨房にいるってサラが言うから来てみたの。メイドたちはどこに行ったの?」
「知らない!私が料理するって言ったらみんな逃げちゃった。手伝ってくれたっていいのに・・・」
「・・・・・・あれは・・・いつだったかしら?ジンジャーが料理にハマっていたとき・・・あのとき試食させられてた子たちが誰なのかジンジャーは覚えてる?」
******
【過去】
『まぁ!お嬢様がお作りになったのですか?』
『うんっ!食べてみる?』
『はい、いただきます!!』
『おえっ しょ・・・生姜!!誰か水!!』
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【現在】
(あ・・・だから・・・)
「サンドイッチを作ったのね?出かけるの?」
「うん陛下とピクニックをすることになったの。陛下が私の手料理が食べてみたいっておっしゃって」
(正確には私の生姜味の手料理が・・・だけどね)
「なんてこと!!最近よく宮殿に行くとは思っていたけど陛下と仲良くなったの?どこまで進んだ?」
「ママ!きゅ・・・急にそんなこと聞かないでよ・・・」
「陛下のことが好きなんでしょ?顔に書いてるわよ?ジンジャーのことだからもう告白はしただろうし・・・」
「さすがママなんでもお見通しね。実は陛下に一目惚れしちゃったの。告白はまだ・・・うっかり好きだって言ったことはあるけど」
「それで陛下はなんて?」
「何も言ってくれなかった。かわいそうなジンジャー・・・先に好きになると苦労するわよね・・・愛情表現をすればするだけ傷つくものよ」
(こういうときまっすぐな性格って損・・・)
「ジンジャー!お近づきになるいい方法があるんだけど知りたい?」
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(ゲシュトの弟子ハメル・ブレイとネックレスに刻まれた『HB』・・・何か関係があるんだろうか?それともただの偶然?だが偶然にしてはできすぎている。どうしてハメル・ブレイを連想させるイニシャルが刻まれているんだ?
このネックレスが偽物である可能性は・・・?考えれば考えるほどわからなくなる・・・頭が割れそうだ)
カサッ
イザナが考えているとジンジャーが来た。
(あ・・・赤いネックレス!?)
イザナの首につけたネックレスを見てジンジャーが驚く。
「どうだ似合うだろう?生姜令嬢がおもしろいものを置いていったからつけてみたんだ」
「陛下ぁめちゃくちゃお似合いですぅ・・・世界中の女子たちが嫉妬しそうな美しさです」
「それなら今日一日これをつけていようか?」
「あっ待ってください!そのネックレス今日は私がつけてちゃいけませんか?」
「これを?」
「私も一日くらいは心の声を内緒にしたくて」
「ネックレスをつけたって顔を見れば考えていることが丸わかりだが・・・」
「ちょっと!」
「わかったほら」
「ありがとうございます陛下!」
(よっしゃー!!ネックレスゲットあとは秘蔵の武器で距離を縮めれば・・・!)
「・・・今日はいつも以上に危険な顔をしている」
「わ・・・私の顔のどこがですか?」
クスッ
「ほら行こう」とイザナが片手を差し出した。
「はい陛下!」
(あなたの傷の原因が呪いなら私は呪いを解くためにすべてを捧げます)
第40話 感想
生姜味のサンドイッチ・・・まぁ不味くはなさそうだけど美味しいのかな?
ジンジャーは本物のネックレスと思って付けてるけど何かしでかしそうwwww