第8話 ネタバレ
(宴会場にレラジエが登場しこの距離でも輝きがわかる彼女のネックレスを見た瞬間私は気づいてしまった。私が持っているのは偽物だってこと・・・またキキに騙されたってこと。
そして・・・やっぱり現実は小説通りに進んでるってことに)
(ってことはあの二人は・・・)
「へ・・・陛下・・・陛下!!」
(ダメ・・・行かないで!レラジエを見ないで!)
「イザナ」
おもわず陛下を呼び捨てで呼んでしまったジンジャー。
(わ・・・私・・・なんてことを!)
「今なんて言った?」
「も・・・申し訳ございません!私がどうかしていたようです!お許しください!」
(しまった!だけどレラジエと目が合うのは阻止できた処刑されてもおかしくない状況で何考えてんだか私って救いようがないわね・・・陛下の名前を呼び捨てにするなんてどうかしてる)
「頭を上げろ」
(私が身につけてるのは偽物のネックレス・・・イザナと目を合わせたら心を読まれちゃう・・・!)
「もう一度言うジンジャー・トルテ頭を上げ俺の目を見ろ」
(こうなった以上方法は一つ頭の中を一度真っ白にして・・・くだらんことを考えとけ)
(ホホホ~今日は天気がいいわね~めでたい日だからかな?そういや・・・キキの浮気に気づいたあの日も天気だけはよかった・・・ピクニックに誘おっかななんて考えてたんだよね・・・何がピクニックだ・・・
あんな野郎ごときで頭の中がお花畑になってたとか・・・私ってホントバカってこんなこと考えるつもりじゃなかったのに。あーあ・・・また憂鬱になってきた)
「・・・・・・生姜令嬢」
「はい!陛・・・下・・・!」
「・・・おまえもしや・・・」
「陛下!娘が大変失礼いたしましたどうかお許しください。すべては母親である私の監督不行きです。処刑でしたら私がお受けいたします」
ジンジャーの母が頭を下げる。
「二人とも立ちなさい。今日はめでたい日だから大目に見よう。だが次にまた俺の名を呼び捨てにしようものなら・・・
ジンジャー・トルテの顔を生姜のようにしてやる」
(助かった!)
「寛大なお心に感謝申し上げます」
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(どうにかこうにか二人の邪魔はできたけどあの二人が出逢ってしまうのも時間の問題)
「ジンジャー!一体何を考えているの!もう少しで死ぬところだったのよ!」
「ママごめん私がどうかしてたみたい」
「寿命が縮んだじゃないどうしてくれるの!」
(キキを信じた私がバカだった。待って・・・このネックレスが偽物なら・・・まさか・・・まさか!?全部読まれてたの!?う・・・ううんそう断定するのはまだ早い落ち着け私)
(レラジエが持ってる方が偽物かもしれないし!ハハハッキキをはなから疑ってかかるとは私ってば・・・もう一度キキを信じてみよ・・・)
キースを信じようと思うジンジャーだったが『その生姜の話すごく印象的だよ』イザナの言葉を思い出しあんな野郎信じられるか!!と思った。
(ネックレスをなんとかしなきゃ!レラジエが私を警戒してるこの状況で奪うのは不可能。キキを見つけるのが先だわ
今度こそレラジエのネックレスを奪わせるの!)
第8話 感想
やはりキースが持ってきたネックレスは偽物だったようですね。何とか陛下を呼び捨てにしてしまった件は見逃してもらえましたが・・・どうなるか気になります。