第24話 ネタバレ
婚約者候補への接し方にしては冷たいと思ってたけど想像以上にお父様(←エウレディアン)はソルレアを警戒していたのかも知れないパリシャドを見て回ろうって誘ってくれたのも実は・・・ソルレアを避けるためなんじゃ・・・うーん正直こっちの方が信憑性あるかもとエウレディアンを見つめるエレニカ。
「あの陛下・・・ひょっとしてわたしたち逃げるんですか?」
「逃げる?姫が私を拉致したのではなかったのか?拉致犯がその調子では困るぞ」
堂々と発言するエウレディアンにまだやってたんかーい!とつっこむエレニカ。エウレディアンは何か気に食わない様子でじろじろとエレニカを見る。「このまま街にでたらすぐ失ってしまうかも知れないな」と言いローブを持ってこさせた。
ファサッとローブを拡げてエレニカを包むエウレディアン。首元もしっかり隠されたエレニカは完全防備にくっ苦しい・・・!と思った。「こっちの方が断然いいな」と満足気のエウレディアン。
(頭から爪先まで全部隠す必要なんてあるのかな?まぁ確かにこんな美人が見るからに高価なドレスを着て街を歩いていたら危ないかもね でもそういう意味ではお父様の方が目立つような・・・)
「さあ行きたいところを言ってごらんラウス神殿?ユゲール広場のオオカミ像?それとも建国神話を描いた壁画?」
「あっ神殿が行ってみたい・・・じゃなくて!お父・・・いや陛下は?」
「私は大丈夫だそう簡単に見失う男ではないからな」
「確かにかなり目立つから見失おうにも見失いようが・・・ってちがーう!」
目立つから着せたんじゃなかったの?それにその恰好とそのビジュアルで街をあるいたらソッコーでバレちゃうでしょーが!と思ったエレニカ。
しかし、エウレディアンは「何か問題でも?」と尋ねる。大ありだけど説明するのが面倒になったエレニカはもう一つのローブを掴み「陛下も着てください!」と言った。「・・・あまり気は進まないが姫の望みなら・・・」とローブを受け取ったエウレディアンはローブをはおる。
「フードもちゃんと被る!」と言いながら首元の紐を整えるエレニカ。できたぁと喜ぶエレニカに「身体を極力見せないファッションが好みか?」と尋ねるエウレディアン。「いえ むしろその逆ですが状況が状況だけに・・・」と真剣にこたえるエレニカにエウレディアンは無言だった。
「てゆーかそれはこっちのセリフです!」ローブで顔しか見えないようにしたくせにと思うエレニカに「姫は本当に純情だな」とエウレディアンが言う。「わたしだって結構色々知ってるしただの純粋な女の子じゃありませんから!」とかえすエレニカに「どうだか」小さくふっと笑うエウレディアン。
エウレディアンは「パリシャド市内はかなり複雑だ魔塔に魔鉱石取引所・・・」と言いながらエレニカの手に触れてきた。なんで手を握るたびにこんなに緊張しちゃうかなぁ・・・とドキドキするエレニカ。
「街中に魔法士が溢れているから間違っても私から離れないように」
「はいっピッタリくっついてます!」
(変な方向に急展開しちゃったけどこっちの方がよっぽど効果的かも)
エウレディアンとデートできて大満足な様子のエレニカは「それでは人質さん行きましょ?」と笑顔で言う。
お父様のそばにいたら問題ないはず お父様さえいれば何も怖くない!
馬に近づくと「ルイ・・・久しぶりだな」とエウレディアンが白い馬に声をかける。ルイ?確かベルゴットに来るとき乗った馬よね?前回より怖くないかも・・・今度乗馬も習ってみようかな?後で一人で逃げることになるかも知れないし・・・と考えるエレニカ。
「姫こちらへ」と手を差し伸べるエウレディアン。エレニカはエウレディアンに抱き上げられて馬に乗った。馬の高さにやっぱ乗馬はやめといた方がいいかもと思いなおす。
エウレディアンはエレニカの後ろに乗り「背筋を伸ばして」と言ってきた。素直にシャキッと座りなおすエレニカ。
「例の件は戻るまでに済ませておけ あとラディンは残りの3人とついて来いくれぐれも目立たないように」
ラディンは返事をして頷く。エレニカは不思議な様子で見たが、エウレディアンが手綱を引いたので馬が歩きだした。
第24話 感想
エウレディアンは視察で街に降りる時とか隠さずにそのまま出かけているのか気になりますね街中の視線を集めて護衛とかが苦労している予感がします。